▽ ページ6
「雨、止むといいですね。」
「……そうだな」
でも、たとえ貴方が
･
『A、ありがとな』
自分の部屋に戻る直前、ふとそう零した彼の弱々しい微笑みを思い出す。
私は一体、迅さんにどうなって欲しいのだろう。
綺麗に纏まらない言葉たちを丁寧に繋ぎ合わせて、手元の短冊にペンを走らせる。
この想いが上手く声に乗せられなくても、文字にすることぐらいは出来るから。
そうして最後まで書き終えたそれを誰にも見えないように裏返して、支部の誰かが持ってきた立派な笹の葉に飾る。
＿＿＿願わくば、貴方が自分を許せる日が訪れますように。
七夕の日に願い事をすれば叶う、なんて迷信だけど。
貴方へ向けた私の
┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈
7月×日 天気：雨
まだ見ぬ星に願いを込めて。
ｰ催涙雨ｰ さいるいう
織姫と彦星が流す涙になぞらえた、七夕の日に降る雨
▽一部解説。
「私」は迅悠一に恋愛感情はありません。
「私」は頭を撫でるのは好きな人にするものだと認識しているので、彼の気持ちには応えられない、即ち「私」が彼の頭を撫でることは出来ない、という意味になります。
走り梅雨に追いつけない / 絵馬ユズル→←一雫の催涙雨 / 迅悠一
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ピンス(プロフ) - 待ってます‼︎ (11月23日 20時) (
レス) id: 18a9383861 (このIDを非表示/違反報告)
藤丸(プロフ) - ピンスさん» ありがとうございます！これからもお楽しみいただけるよう頑張ります。 (11月15日 22時) (レス) id: ad8b4578d9 (このIDを非表示/違反報告)
ピンス - ワートリの短編集好きなので楽しみにしてます！ (11月14日 22時) (レス) id: 18a9383861 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：藤丸 | 作成日時：2023年4月11日 23時
