雅 -miyabi- 第3章 (ページ44)

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番外編15 ページ44

You side

そして、チャンミンの除隊の日
私は、SUMカフェにいた

「段取りってこういう事……？」

はぁ、とため息をつく

貸切となったカフェのテーブルには
オンニやオッパたちの名前が並んでいた

チャンミンよりも先に
除隊したユノオッパの名前も

チャンミンよりも後に入隊した
キュヒョンの名前もあった

これが嫌なのに…

と思いながらも、みんなの事だから
勘ぐっている可能性もある

まぁ、いっか
どうにかなるでしょ…

そんな風に思いながら待っているのだけど
チャンミンからの連絡はない

まぁ、ニュースにもなってるし
なかなか動けないよなぁ…

それでも…

「一番最初に
おかえり、くらいは言わせてよ
バカチャンミン」

はぁ、とため息をつきながら
テーブルに突っ伏した

わかってるつもりだよ、
私だけのチャンミンじゃない事くらい

「あれっ、おかしいな…
悲しくなんかないはずなのに…」

なんで涙が止まらないんだろう…

現場に行けばよかった…
そしたら、おかえりって言えたのに…

なんで、あたしここにいるんだろう…

そういえば、オッパたちは
何時に来るんだっけ？

そんなのも聞くのを忘れるくらい
チャンミンが帰ってくるのが嬉しかった

「あ、ちゃんと送ってくれてる…」

カトクを開くと
そこには、18時という
メッセージが届いていた

時計を見ると、時間は
既に19時になるところだった

「あれー…私、間違っちゃったのかな…」

何度確認しても、
今日の日付で18時になっていた

？『あれ？A？』

後ろを振り向くと
そこにはヒチョルオッパがいた

HC『お前、こんなとこで何やってんの？』

『オ、オッパこそ…』

HC『仕事の打ち合わせがあってな…って
何泣いてんの？』

『な、泣いてなんか…』

HC『ばーか、強がんなよ』

オッパは、私の目に溜まった涙を
拭ってくれた

HC『あぁ、そういうことか』

『え……』

HC『お前なぁ、ちゃんと会いたいって
言わねぇとわかんねぇもんだぜ？』

『え、えっと…』

ヒチョルオッパは
はぁ、とため息をつく

HC『ほら、行くぞ』

『え、えぇ！？け、けど…ここで…』

HC『お前なぁ…
こんな嘘気づけねぇなんて、まだまだだな』

『ちょ、待って！オッパ…』

オッパは、私の手を引っ張って
カフェを出ていった