雅 -miyabi- 第3章 (ページ30)

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番外編01 ページ30

＜BoA side＞

＿＿＿Aの家族の事が落ち着いたある日

BoA「んー、
今日はこれくらいにしましょ」

「そうですね、
オンニ冷たいものいりますか？」

BoA「うん、ちょうだい」

ここは、
雅の二階にあるレコーディング室

私はAと
一緒に楽曲制作をしている

Aが曲を作っているのを知ったのは
私と出会ってすぐの頃で
鼻歌でAが歌っている曲が
とてもきれいだった

BoA「それ何の曲？すごく好み…」

そう聞くとAは
照れくさそうに

「私が作った曲…」

そう言っていた

「オンニを見てると自然と
頭にメロディが浮かんでくるんだ」

そう言ってまた
今度は違うメロディを歌いだした

「でもね、すぐ忘れちゃうの
一回頭から離れちゃうと思い出せないんだ」

この子は天才か…

そう思ってイスマン先生に相談した

何年かかってもいい…
あの子が作った曲で歌ってみたい

何故かそう思うようになった

IS『わかった、今度事務所の
レコーディング室を使うといい

そのときは私も見学させてもらうよ』

会長も承諾してくれたけど
その後は
なかなかスケジュールが合わなくて
会長に見せることができなかった

実際、いろんな事があって
実現出来なかったけど
やっと世間にAの曲を
発表出来ると思うと嬉しくなる

Aも立ち直って
同じ仕事が出来る喜びを噛み締めながら
Aの入れてくれた
アイスコーヒーを飲んだ

BoA「あ、今日のコーヒー美味しい」

「でしょー？オンニが
好きそうな豆が入荷したんだー」

BoA「ねぇ、そういえば
最近、チャンミナとはどうなの？」

「っえ、な、な、なんで！？」

最近、ユノともよく話す
チャンミンとAの関係について

明らかに動揺してるし…

可愛いな、もう

「そ、そんな、オンニが考えてるような
関係じゃないよ…」

BoA「けどさ、あの時、
来てくれたんでしょ？」

「そ、そうだけど…
でも私が望んで来てくれたわけじゃないし

チャンミンが私の事、どう思ってるのか
全然わかんないもん」

BoA「でも、Aは好きなんでしょ？」

そういうと、
俯きながらも頷くA

BoA「んもう、A可愛いっ！」

「オ、オンニ…痛いよ…」

私は、照れているAに
思わず抱きついた

BoA(ま、でも、
確かに、そうだよねー…)

あの時、まさかチャンミンが
日本にいるとは誰も思ってなかったしね