ただ破局してないだけ

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「随分げっそりしてるように思われますが、食べられてます？」


横尾さんに言われずとも、前から心配されていたマネージャーに病院の手配は予めされていた。


「あー…」

「栄養しっかり摂るところからですね。貧血の原因はそれかと。熱は過労か…心因性と思われます。風邪じゃないので…出来るだけ休んでくださいとしか」

「はあ…」

「貧血の薬と、風邪からの熱じゃないので風邪薬はつけられないんですけど…一応解熱剤用意しておきますね」


そう言われ、つい頭痛薬と睡眠薬もいいですかと自ら付け足した。

俺の様子を見た先生が、カウンセリングとか受けられますかと勧めてきたが、丁重に断った。


「北山さん！大丈夫でした？何か病気とか…」

「大丈夫だよ(笑)休めば治るって」


家に到着し車から降りる際まで、ちゃんと寝てくださいね、休んでくださいねとマネージャーに最後の最後まで念押しされた。


今日も1人の家に入る。わかっていながらも、姿を探すが太輔はいない。


最後に「おかえり」って迎えられたのも、もうだいぶ前だな…


コンビニで買っておいたゼリー飲料を胃に突っ込んで、さっさくもらった薬を飲んでいると、横尾さんから電話がかかってきた。


「もしもし…？」

Y「ミツ？病院行った？」

「行ったよ。休んでれば治るって…みんな心配しすぎ」

Y「そ…じゃあまたちゃんと話してね」

「うん…ごめんね。ありがと」


あぁ…迷惑ばっか掛けてんな


太輔も俺のこと迷惑なのかな


離れた方が…いいのかな…

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