ただ破局してないだけ

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「藤ヶ谷さん、北山さんの肩に手置きましょうか〜」


なあ…太輔…？俺たち付き合ってるんだよな

じゃあなんで、雑誌の撮影で肩に手を置かれただけで、俺はお前にドキッとしているんだろうな。


「もう少し寄れますか〜？はい！いい感じです！」

ここ最近で一番近寄ったのは、撮影の今だなんて。


「藤ヶ谷のあのVTRは、珍しくブサイクでしたね？(笑)」

F「いや〜俺的には、いいと思ったんだけど、ダメだったかな？」

笑顔で話すのは、カメラが回ってる時だけだなんて。


太輔は、おかしいと思わないのか？


T「ミツ…？カンペ出てるよ？」

「あっ…続いてのVTRは…」


なあ…太輔…？俺たち付き合ってるんだよな


・


Y「どうなの。最近の太輔さんは」

「え…あぁ…変わりないかな」

Y「悪い意味で。ってか？」


ついてほしくない所を、横尾さんがグサッとついてくる。


Y「そんな顔するなら、俺が太輔に聞いてやるってずっと言ってんのにさ」

「いや、いいの…」

Y「太輔のことになると超弱気じゃん」

「弱気とかじゃねえって。俺らの問題だからさ(笑)迷惑かけらんねぇよ」


ガチャッ

楽屋の扉が開いて、ポツポツとメンバーが帰ってくる。


2「ミツと横尾さん何喋ってたの〜？」

「別に、大した話してねーよ(笑)」


付き合っていることは、メンバー全員知っている。

でも俺らは元々、メンバーの前でカップルらしいことをすることもなかったし、この変化を気付かれることはないだろうと思ってた。

しかし、太輔と仲が良いからか…横尾さんだけにはすぐ気付かれた。


あまりにも鋭いから、隠し通せなくて軽く状況を話した。そこから、今のように2人にたまたまなった瞬間があれば声をかけてくれている。

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