弍 ページ2
「逃げてきたんです。家が貧しくて、私が頑張れば家族を助けられるって分かってるけど、でも、やっぱりまだ、怖くて」
「何か、やばい仕事でもさせられそうになったの？」
「......はい」
さらわれそうになったところを必死で逃げて、着いたのがこの団子屋だった、と続けた。
彼女は椅子を立ち上がり、頭を下げる。色素の薄い髪がだらしなく揺れる。
「明日の朝には出ていきます、だからどうか＿＿」
「いいのよ」
�霎藺紊脇�を上げるよう促す。
「私の妹にしてあげる」
「えっ...？」
少女は目を丸くしている。
「か弱い女の子を野放しになんてできないわ。安心できるまで、ここにいなさい？」
そのまま微笑んでやると、目の前の少女は目を潤しながら「ありがとうございます！」とまた頭を下げた。
その様子に�霎藺紊鰐椶鮑戮瓠�口角を上げる。
「言い遅れていたけど、私のことは�霎藺紊噺討鵑任�れたらいいわ。......そういえば、名前を聞いてなかったわね？」
途端に、彼女の顔が少しだけ曇る。
「......簡単に名を教えちゃ駄目だって言われていて」
少女は眉をしかめる。すると、何かを思い出したように懐に手を入れた。
彼女の手になにか光っている。
「帯留めかしら？」
「母にもらったんです、藤の帯留め」
その帯留めの美しさは、みすぼらしい少女の姿には可哀想なほどだった。
「じゃあ＿＿私の妹だから、藤千代、ね！」
「ふじ、ちよ...？」
「カワイイでしょ」
藤千代と名づけられた少女は、もう一度自らの中で名を復唱すると、「めっちゃ...めっちゃカワイイです！」と笑った。
「さ、藤千代。こんなところで話してるのもナンだし、お部屋に案内するわ。...私と同じ部屋だけど、いいかしら？」
大丈夫です！と藤千代は爽やかに返答する。
�霎藺紊呂修譴鯤垢�と、「ちょっと待っててね」と空になった湯飲みを持ち、炊事場の片隅に置いた。
「とりあえず、その服を脱いで」
「ええっ！？」
藤千代は、唐突な�霎藺紊猟鶲討砲�ののく。
「バカ、変な意味じゃないわよ。藤千代はカワイイんだから、もっと綺麗な服が似合うわ。私の服を貸してあげる」
それを聞いて彼女はほっと胸を撫で下ろした。
「でも、いいんですか...？」
「いいのいいの。若い頃の服なんて私にはもう似合わないんだから」
�霎藺紊聾世い覆�らたんすの引き出しを開ける。
ラッキーカラー
あずきいろ
ラッキージャニスト
�霎藺�
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そうた(プロフ) - ほんとですか！？�霎藺紊舛磴鵝蝶擇靴澆任后�また読ませていただきます！！ (2018年5月31日 7時) (
レス) id: 36c5694577 (このIDを非表示/違反報告)
伊予森(プロフ) - そうたさん» キャラ崩壊してしまってたらどうしようとヒヤヒヤしてたのでほっとしました...！ 予定では次は�霎藺絅瓮ぅ鵑砲靴茲Δ�なと思ってるので楽しみにしていただけたら嬉しいです！(o^^o) (2018年5月30日 22時) (レス) id: 0281bd021f (このIDを非表示/違反報告)
そうた(プロフ) - いえいえ！ほんとに�霎藺紂�藤千代コンビ好きなのですっごい良かったです (2018年5月30日 21時) (レス) id: 36c5694577 (このIDを非表示/違反報告)
伊予森(プロフ) - そうたさん» 読んでくださったんですね！ありがとうございます＞＜ (2018年5月30日 7時) (レス) id: 0281bd021f (このIDを非表示/違反報告)
そうた(プロフ) - こっちも面白かったです！ (2018年5月29日 23時) (レス) id: 36c5694577 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：伊予森 | 作成日時：2018年5月20日 15時
