7話目 ページ7
「A…大丈夫?」
「無理させて…悪かった。」
二人は汗だくの体で抱き締めてきて、優しく頭を撫でてくる。
正直、初めてで二人を受け入れるのは辛かったけど、壊れ物に触れるようにして大切に扱ってくれたから何とか耐える事が出来た。
「大丈夫…だよ。まだちょっと痛いけど…。」
「痛いよね、本当にごめん!」
「お前がさっさと出さな「俺、そんなに早くねぇもん!源のがデカいから「お前のもデカいだろ!?」」」
ペチペチと二人の胸を叩き、「落ち着いて。」と笑いかける。
「とにかく…私は二人と繋がれて幸せなんだから。」
「あー、もー!A、すっげぇ可愛い!」
「幸せ…か。俺もAと居られて幸せだ。」
翌朝、チェックアウト1時間前まで3人で爆睡してしまい、バタバタとシャワーを浴びてホテルを後にした。
「こんなに寝坊しちゃうなんて…。」
「そりゃAは無理したんだから仕方ないよ〜。」
「あの後、すぐに眠ってしまったしな。」
「あ…うん…。そうなの…かな。」
無理したとは思ってないけど…それよりも昨夜の事を思い出したら照れ臭くて、しどろもどろな返答になってしまう。
剛は振り返って私の頭を撫で、「大丈夫?」と笑いかけてきた。
「何かこう…気恥ずかしいもんだな。」
助手席に座る源は首を擦り、眉を下げて微笑んだ。
「うん、恥ずかしい…ね。」
「すぐに慣れちゃうから大丈「慣れちゃうから〜って…バカか、お前は。」」
「もうこれから毎夜毎夜襲っちゃう!って、源は違うの?」
「襲わない!まだ暫くは負担がデカイんだぞ。ちょっとは考えろ。」
剛の頭を小突き、大きなため息をつく。
「ね、Aはどう思う?」
「どうって…何が?」
「頻度とか「私にそんな事聞くの!?」」
「…ごめ〜ん。」
睨み付ける源を見て肩を竦め、ペコリと頭を下げた。
「え、私の親?」
「うん、1度ご挨拶?ってのに行かないとって源がさ〜。」
「挨拶って…何を?」
キッチンで洗い物をしてくれている背中を見つめて首を傾げる。
「ん〜、けじめがどうとか言ってた。俺もけじめは大事だと思うし良いかなって。」
「けじめって一体何のけじめ?」
「けじめはけじめだ。結婚を視野に入れ始めたら普通の事だろ。」
私の頭をポンと叩き、源が隣に座ってきた。
「結婚!?結婚…って?」
「結婚は…結婚だろ?」
「そ、結婚〜。」
…結婚って…どっちと!?
二人の顔を交互に見て、私は苦笑いを浮かべるしかなかった。
128人がお気に入り
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:fugurifurifuri0 | 作成日時:2020年12月25日 15時