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「うん、Aが好きな星野源は世界に俺一人だけだと思うけど。」

「私、本当に星野さんと結婚してるんですか?」

「俺が…口説いて口説いて…口説きまくって彼女になってもらった。」

「口説いて…?」

今の私なら、口説く手間なんていらないのになって首を傾げた。

「あ、うーん、色々…あったんだよ、二人の間に。」

頬に触れてきて、少し寂しげに微笑む。

「あ、ちょっと…電話。」

ポケットを探って病室を出る背中を不思議な気持ちで見つめた。

「とりあえずは先に怪我を治さないとね。で、A、退院後はあなたどうするの?」

「どうするって家に「どっちの家に帰るつもり?」」

「どっちって…私の家に…。」

「そうね、記憶が戻るまではうちの方が良いかもしれないわね。でも、星野さんが何て言うか…。」

ママは病室のドアを見て苦笑いをする。

「…何かあるの?」

「星野さん…Aが居ないとダメな人だから。」

「ダメってそんな「俺はAが居ないと何も出来ないダメな人間で〜す。」」

「あら、聞こえてた?」

星野さんは私の手を握り、「事実ですし。」と照れ臭そうにする。

「A、俺らの家に帰ろう?」

「か…えるって言っても…私には何処だかわからなくて。」

「わからない事は俺が教える。何にもしなくて良いから…とにかく俺の傍に居てほしい。」

真剣な目で頭を下げる星野さんの勢いに負けて…思わず頷いてしまった。



「ここが…私の家?」

高台に建つ、日当たりの良い一軒家。

庭は広くて、外観はログハウス風で私の趣味そのもの。

「気に入った?」

「あ、はい。」

「この家はAの希望を全部詰め込んでるから。俺の部屋は狭い、狭い〜。」

ボストンバッグを持って家に入る星野さんの後に続いて私も入った。

「好きなだけ家の中見ておいで。慣れてもらわないと。」

「…はい。」

あちこちのドアを開け、中を確認して回る。

廊下には二人で写したらしい写真が飾ってあって、笑顔の自分を信じられない気持ちで眺めた。

「あ、ここは…?」

こじんまりとした部屋に楽器や色んな機器が詰め込まれていて、さっき言っていた星野さんの部屋だと気付く。

「ね、狭いでしょ?」

「どうしてもっと広い部屋に「大人ビデオを見るのに広い場所はいらないって言われたんだよね。」」

口元に手を当てて楽しげに肩を揺らす。

「あ…気分転換…ですか?」

曲作りの合間にそういうモノを見ると聞いた事があった。

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設定タグ:星野源   
作品ジャンル:タレント
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作者名:fugurifurifuri0 | 作成日時:2020年11月27日 16時

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