甘い…生活？ (ページ9)

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9話目ページ9

…あの後は何かを話すわけでもなく、平穏にご飯を食べ、お風呂に入り…全くの日常を過ごして終わった。

何かもやもやするし、私の気持ちはスッキリしてない。

それに…剛が言ってた【狙ってる】の意味もわからないまま翌朝を迎えた。

～♪

「あー、何か寝た気が…しない。」

アラームを止めると…着信を知らせるマークが付いているのに気付き確認する。

「え…28件？全部…アクトレスから…だ。」

寝る前、源にアクトレスからの着信は無音にするように言われてその通りにしていた。

昨日の話を聞いていたから何かされるのかと怖くなり、二人の寝る部屋へ。

「源、剛、起きて。これ見てよ、怖っ…だから引っ張らないで～っ！」

「朝から元気だ「元気じゃない！アクトレスから鬼電なの！」」

「ん、どれ…見せて？」

剛は目を擦り、源に抱き締められて倒れている隣に寝転んできた。

「うはっ、噂通りのヤバさだねぇ。」

「笑ってる場合じゃなくて！寝転んでる場合でも「あー、俺らに任しとけ。」」

私の背中に顔を擦り付け、また寝ようとする源、私の手を握ってうとうとし始める剛。

…本当にこの人達は警察官なの…？日本の治安は大丈夫…？

「もう！起きてって言ってるでしょー！」

何度目かの私の大声でやっと起きた二人。

普段の時間より朝食を作るのが遅くなってしまい、私はキッチンへと急いだ。

「A、今日仕事休める？」

「何で？あ、剛、これ運んで。」

「ちょっと俺らに付き合ってくれ。」

「昨日も休んだのに…怒られ「俺が電話しとくから心配すんな。」」

「源が電話するの！？」

出来たばかりのコーヒーを持ち、ニッと笑う。

「とりあえず簡単に経緯説明するから座れ。」

「う…うん。」

私の上司と源が知り合いなのは知ってる。付き合えって…嫌な予感しかしないんだけど。

「えぇっ！嫌だよ！どんな顔をして行けって言うの！？」

悪い予感は的中。

「嫌なのはわかるけど…入り込みやすいんだよ。」

「履歴書書く前に行くから心配すんな。」

この二人は…あろう事かアクトレスに面接に行けと言うのだ。

私の身内の振りで店内に乱入して面接を阻止、その時に探している素振りで店内をチェックしたいらしい。

「しゅっ、守秘義務違反は！？ダメなんでしょ！？」

「確か、最高1年の懲役に…何だっけ？」

「又は最高50万円の罰金だったか？」

平然と刑罰をサラッと言い放ち、「「頼む！」」と頭を下げてきた。