検索窓
今日:52 hit、昨日:15 hit、合計:128,819 hit

15話目 ページ15

「わっ、わかりました。」

「はい、これ鍵ね、よろしく〜。」

二人に向かって敬礼をし、丁寧に私に会釈までして出ていく。

「剛、わざと…だろ?」

「へ?バレた?だってAとどんな顔して話すんだよ?」

ダメだ、私まだ二人が警察官だって信じられないよ…。

わちゃわちゃと戯れるのを見てため息をつき、私から話し出した。

「で、何すんの?」

はた…と二人は動きを止め、真面目な表情になる。

「何を盗られた?」

「それ…言わないとダ「調書作んないとだからね。」」

「調書…。」

重い、聞きなれない言葉に重圧を感じ、眉間に皺を寄せた。

「あぁ、そんなに難しく考えなくて良い。状況と盗られた物を細かく教えてくれるだけで。」

「うん。何があったか教えてよ、A。」

剛はノートパソコンを開いて視線を私に向けてくる。

…仕方ない…かぁ。

観念して、ロッカーで気付いた時の状況と下着を盗られたと話した。

「下着を…盗られた!?」

「う、うん。そう言ってるでしょ?」

「…どんな?どんなデザインでサイズは〜?」

「剛!何でそんな事まで「財布一つ落としても中身は?色は?中に入ってた金額は?って…聞くよ?」」

二人の顔が…少しニヤけてるように見えるのは…気のせい?

「白で…胸元と…」

説明をうんうんと聞き、源が「サイズは?」と尋ねてくる。

「サイズ…は。言うの嫌だよ。」

「いや、俺らもほら…仕事だからさ〜。」

「サイズが分からないと見つかった時に盗難の品かどうか照合出来ない。」

「そう!源の言う通り!」

意気揚々と話す剛を軽く睨み付け、ボソッと呟くように言った。

「えっ、Fの「70!?」」

頷くと二人は口許を隠して、私から視線を逸らす。

首の辺りがピクピクと動いてるのが見え、すぐに笑ってるんだと気が付いた。

「剛、源!真面目に「失礼します!!」」

目の前にあるテーブルを叩いて立ち上がった時…さっき出ていった人が戻って来て…。

「おっ、お取り込み中でしたか…。」

「何もない、何もない、カバンありがとね。」

「お、お前は先に署に帰ってろ。」

「失礼ながら、本日は1台の車に同乗で来ておりますので…。」

二人はあちゃーという顔して項垂れ、私は愛想笑いを浮かべるしか…。

「お二人のお知り合いだったんですね〜。初めまして、国松巡査であります。いつもお二人には「す、ストーップ!」」

「まだ調書取ってる途中だぞ。」

国松巡査は背を伸ばして敬礼をし、部屋の隅へと移動した。

16話目→←14話目



目次へ作品を作る
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.8/10 (78 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
291人がお気に入り
設定タグ:星野源 , 綾野剛 , 恋愛   
作品ジャンル:タレント
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:fugurifurifuri0 | 作成日時:2020年9月9日 15時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。