vol.13 ページ14
その日の夜、私はまた夜の町に繰り出していた。
今日はただの下見だ。本当は夕方に行きたかったのだが
私が寝過ごしてしまったせいで夜になってしまった。
つい最近、父の知り合いらしき男の人から連絡があった。
裏組織のでかい組のお偉いさんらしい…。
その人が父に
[美術品を奪われ、そちらの美術館に保管されているという情報が入った。
早目に取り返してくれ。]
と、言われてしまい私に頼んできた。
本当に体調が悪いのだが、父がどうしてもというので
とりあえず今日は下見に行くこととなったのだ。
その美術館はとても広く、何処に何があるのかはっきりと把握しておかないとポカをすることになる。
私は美術館の中をゆっくりと歩き、警官や
に美術品の場所、通路の位置…etcをチェックし全てを記憶に刻む。
そして、わざと落としたハンカチを拾うようにし
バレないように目印となる、発光塗料を数適垂らす。
これで、暗くなっても何処が何処かか分かる。
誰に化けようかと悩みながら出口へと引き返すと
見覚えがある顔が私とすれちがった。
私は急いで振り返るとそこには黒羽快斗が歩いていた。
私は黒羽快斗にバレないようにし、そそくさと出ていく。
何故、黒羽快斗がここに…、まさか彼も何か盗むのか…?
そんな疑問を抱きつつ私は家へと戻っていった。
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作者名:柊月@ひじき | 作成日時:2015年5月6日 17時