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酒場から聞き慣れた騒ぎ声が聞こえてくると、肩を怒らせてウタが走っていく。
「歩ける」
「そうか？無理するなよ」
「うん」
再び足をつけた地面は凪いだ海程度になっていた。
酒場は見慣れた船員たちの姿で埋め尽くされていた。トレードマークの麦わら帽子を外した赤い髪をカウンターに見つけるとなんとなくそこから距離を取った。
「珍しいなオト」
「ウタに連れ出されたんだ」
「ああ、アレのせいだな」
ベックマンの指す先にはシャンクスとその足元でウタと睨み合う黒髪の少年がいる。
村の子供だろうか、そう思って眺めていたらキッと釣り上がったウタと目が合う。
「オト！」
「ほらお姫様が呼んでるぞ！」
顔を真っ赤に染めた男たちに囃し立てられ部屋の中央まで押しやられる。
容赦なく浴びせられる視線から逃れるべく帽子を引き下げると胸ほどまでの高さで言い争う子供たちの姿しか見えなくなる。
「もう！オトもなんか言ってよ！」
「なにを」
「なんだよお前！邪魔すんな！！」
「だから、なにを」
「アンタみたいなダサい奴赤髪海賊団に相応しくない！」
「なんだとー！！」
「ぼくを挟んで喧嘩しないでくれ」
左右からは可愛らしい罵声、頭上からは高らかな笑い声を浴びせられ、取り敢えずシャンクスを睨みあげた。
「ウタ、何も言わずにオトを連れてきたのか」
「そうだけど…オトは私の味方でしょ！」
「ぼくはシャンクスの判断に従うよ」
フグがハリセンボンのように膨れていくウタに気づかれないように息を吐く。味方もなにも、決定権は船長であるシャンクスしか持ち得ない。
「なあ！お前もシャンクスの仲間なのか？！」
「そうよ！オトは私のお兄ちゃんなんだから」
「じゃあオトも音楽家なのか？」
「ぼくは…ぼくは、ただのオトだよ」
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トト(プロフ) - 名無しの権兵衛さん» コメントありがとうございます。ノリと勢いだけで書いているのでペースがまちまちですがのんびりお付き合い頂けると嬉しいです。 (2023年1月24日 6時) (
レス) id: 2fbe74351e (このIDを非表示/違反報告)
名無しの権兵衛 - めっちゃ面白いです！いつも更新楽しみにしています。頑張ってください！ (2023年1月24日 0時) (レス) @page24 id: 415bc119d2 (このIDを非表示/違反報告)
トト(プロフ) - 穹さん» コメントありがとうございます。にわか過ぎてキャラがいまいち定まっていない気がしていますが、楽しんでいただけていたら嬉しいです。 (2023年1月22日 17時) (レス) id: 2fbe74351e (このIDを非表示/違反報告)
穹(プロフ) - とても面白いです✨ライムジュースたちのオトくんへの対応が優しすぎて…🤦♀️応援してます✨ (2023年1月22日 15時) (レス) @page20 id: 17ca666086 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：トト | 作成日時：2022年12月30日 23時
