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「それはこんな満月の夜、鹿鳴館のパーティに参加してた時でした
彼女は不思議な洋装をなさってて、記憶を無くして困っているといいました。
そこで私は止まっている帝国ホテルで彼女の身元引受人になりました！
そして1ヶ月の間、たくさんの思い出をつくりました。
1年後、あなたが今のままなら私と結婚しませんかって約束をして…」
そこまでは嬉しそうに話した彼だったが急に寂しそうな顔になり続きを話し始める
「しかし…彼女はまた満月の夜、鹿鳴館のパーティで私に記憶が戻ったといいました。
そして…ごめんなさいと…
私はそこで気づきました。
彼女は家に帰るのだと…私の元にいてくれないと…
引き止めるわけにもいかず私は彼女を送り出しました。
しかし今でも未練がましく彼女を探しているのですがね…」
そういって寂しそうに目を伏せる
どれだけこの人がその人のことを大切にしていたかが痛いほど伝わってくる。
私はどうしていいか分からずにただ彼を見つめていた
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作者名：麗月 | 作成日時：2018年8月20日 7時
