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◆正夢3 ページ28

「香菱とAが宝盗団に連れ去られた可能性がある」

「っ⁈そ…それは誠ですかっ⁈」

「あぁ…万民堂の亭主が訪ねに来た。Aも帰って来ていない…彼女達の気配はわかるか?」

そう言われ探るが感知出来ず…ギリっと奥歯を噛み締める


「……っ…いえ」



何故我を呼ばない…


…………【呼べ】ぬのかっ…






「お前の事を呼んで居ないと言う事は呼べない状況でもあると言う事だ…っ…少々危険な状況かもしれない。この一辺に何か手掛かりがあるかもしれない…散策してくれ」

「御意…」






​───────…






数時間前…




『香菱…このくらいで足りる?』

「うん!足りるよ!香草焼きに必要な材料もこれだけ有れば足りると思う!ありがとうA」

『どーいたしまして♪』

「いやー本当に元気になって良かった」

『そんなに心配だったの?』

先程から同じ事を言う彼女に首を傾げると「当たり前でしょー!頑張り過ぎなの!」と叱られた。


へへへと笑って居ると人の足音が聞こえた


『っ………香菱…今すぐここを離れよっ』

「え?何A」


明らかに敵意を感じる


『いいから…早くっ』

彼女の手を取り急いで離れようと駆け出した時だった





「少し遅かったな嬢ちゃん達」





『ひっ…​────』

「宝盗団!A下がって!」


目の前に現れたのは口元を布で覆った宝盗団の奴等だった。彼女達をぐるっと囲って居る


「っ…何なの貴方達っ」

「俺達はそっちの嬢ちゃんに用がある。連れて行け」

「そんなのさせる訳ないでしょっ!」
『わ…私もっ戦えるっ』バッ


「おっと…大人しく着いて来たら二人には何もしないさ…大人しく着いて来たらな?」

ゆっくりと繰り返し言葉を述べると香菱に向けて雷元素が放たれる…

「うぁっ⁈」
『しゃ…香菱っ⁈や…やめてっ…着いて行くからっ』

「A私ならこれくらい大丈夫っ…落ち着いて…」

『やだよ……着いて行くから何もしないでっ』


「良いだろう…二人共連れて行け」


『あっ…香菱っ!』

「A!」




ボトっ…​ボトっ───







​────…




「…これは…Aの靴……帝君っ」

「見つけたか……」

彼女の靴の他に香菱が採取に使っていた籠もその周辺に乱雑に落ちていた…

「やはり…宝盗団の可能性が高い…足跡を辿るぞ」


「はっ」




​─────…

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作者名:紺翠 | 作成日時:2023年2月17日 7時

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