吹雪台は荒れていく。【オリジナル】

33話 ページ38

「カズヒトさんは『能力を分け与える』ことが出来ると言っていただろ？それをユイカがコピーして、みんなに与えてよ」

それを言われた時、なるほど、と思った。

「つまり、私のコピー能力を分け与えたらいいんだね！」

小さい声で、ヒロに伝えた。

ユイカ「能力！『能力授与』！みんな、私の能力、使って！」

次は大きい声で。

カズヒトさんは、「あっ…」という感じだ。

よし、みんなで集中攻撃！

すると…

『鉄鎚』

鉄鎚。

能力無効化の能力。

今、この場には、私達12人、カズヒトさん、そして、
シホリ先輩と雅也先輩がいる。

シホリ先輩と雅也先輩は…

"生命復帰(能力)で生きている"

そう、『鉄鎚』が下される、能力無効化となると…

バタン。

ものすごく大きな、倒れる音がした。

「せんぱぁぁあい！」

私達はひとしきり泣いた後、カズヒトさんを睨む。

「何てことするんですか！」

「先輩が…になるなんて！聞いていませんよ！」

テンジは涙を流しながら、

「発動してしまったな、性格(ドジ)が」

と言った。

気づいたのは、私だけ。

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