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3話目。by月影ゆーり ページ5

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 ちゅんちゅんと小鳥の鳴く声がする。朝、この村一番に起きたのはアイリス。そう、この私である。朝の目覚めは心地よく、部屋の中に居る分には快適だ。

ア「 おはよう、父様、母様。……行ってきます。 」

 そう、ベッドに横たわり点滴でかろうじて繋がれた両親を見れば、嫌でも昨日の光景が目に浮かぶ。それはまるで、甘ったるい夢のような気分から一気にどん底に叩き落されたような気持ちだ。浮かぬ気持ちで外に出ると、見れば見る程吐き気のする残骸たち。「元」家だったモノらは、もはや見る影も無い程に崩壊しているのもあった。ふいと目を逸らしたくなる光景だ。

 この村は魔王軍に襲われた。言葉にすればあっという間だが、その言葉は重すぎる。確かあれは、昨日の――いや、一昨日か? つい最近、一瞬の出来事だった。村は炎に巻かれ、火傷して重症の人も出たし、魔族たちによって怪我を負った人も出た。まだ確認は出来ていないが、亡くなった人もいるだろう。

 最近までは、緑の綺麗な村だったのに――――。でも、悲しみに打ちひしがれている場合ではない。“占い師”としての役目を果たさねばならない。

 この使命感()に従って!!!!

ア「 ……行ってきます! 」

 私の職業は“占い師”。人の行く末を照らす光になりたい。それに、今は絶好のチャンスじゃない! 多分、噂で聞く勇者様も動き出している筈。何処かで遭遇できれば一番良いのだけど。

 相変わらず当てもなく村を走って出て行く。その途中で、一枚のカードを出した。召喚札だ。私は走りながら、カードを天に翳して叫ぶ。

ア「 召喚、蛇の使い! 」

『 シューッ 』

 私の相棒、蛇ことスネークちゃん。ネーミングセンスはさておき、私のとっておきの家族だ。私の後ろを必死についてきてくれているその姿はとても可愛い。

 さてさて、ここで早速占い師の本領発揮と行こうじゃないか!!! と意気込んで道標のカードを翳す。そこに映し出されたのは、街に向かう勇者様と、そのお仲間様。街に向かっているのか、成程。ここまでは順調な滑り出し。一つ問題があるとすれば、ここから街までとても離れていることぐらい。これからの道のりに苦笑いをしながら、全力で街まで走り出した。

4話目。by闇鍋ソース→←2話目。by吹雪ほのか



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吹雪ほのか@受験生(プロフ) - 更新しました!お話の更新は続編でお願いします! (2019年7月15日 21時) (レス) id: 694f5d10ee (このIDを非表示/違反報告)
吹雪ほのか@受験生(プロフ) - 更新しまーす! (2019年7月15日 20時) (レス) id: 694f5d10ee (このIDを非表示/違反報告)
86(ハチロク)(プロフ) - 更新しました。 (2019年7月15日 9時) (レス) id: b1210a8af9 (このIDを非表示/違反報告)
86(ハチロク)(プロフ) - 更新します。 (2019年7月15日 8時) (レス) id: b1210a8af9 (このIDを非表示/違反報告)
闇鍋ソース(プロフ) - 更新しました (2019年7月14日 22時) (レス) id: a314e0ab78 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:吹雪ほのか@ピノさま | 作者ホームページ:なし  
作成日時:2019年7月5日 20時

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