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35話目。by86 ページ37






ピンク髪は戻ったようだが
赤マントのイケメンと
怒に全振りのおっちゃん
(あくまで彼女にとって、
なので多分普通の人が見ても若い)
のもとへふわりふわふわ飛んだ。

結果的には赤い薔薇の圧勝であった。

彼女はカウンターの上に降り立った。
通常こういうのは椅子の上に降り立つもの
かもしれないが、
ぬいぐるみサイズの彼女には
現時点での状態でも頭一個違う。


「ね、ねぇ!あなたお名前は!?
私ローザ!」

「え、えっとフィルテ…」

「へぇ!フィルテって言うのね!
いい名前!あ、ねぇねぇあなた音楽は
好き!?私は大好き!
一緒に歌いましょう!?」

彼女の中に意見を求める余裕なぞ
なかった。
薔薇生成機はもう止まらない。

彼女が手を合わせ
「はい、モーセ!」
と彼女が手を左右に広げるとモーセが
海を割った如くおっちゃん集団が
真っ二つに割れた。

「あっちでさっきまで
やってたんだー!」と言いながら、
付いてきてと言わんばかりにふわふわ
道を飛んだ。彼女には見ずとも
付いてきているのがわかった。

これが茨の道案内だったらどんなに
素敵だっただろう。しかし残念ながら
ここは酒場、ただ、脇に頭打ち付け
すぎて打撲の傷になってる
おっちゃんや酔い潰れて吐いてる連中も
いたりするのである種の茨の道
かもしれない。

精神的な茨の道は通り切ると瞬く間に
閉じてしまった。


彼女は持ち場に戻るとギターを
1和音鳴らした。
アルコールのまわった
おっちゃんたちが歓声を上げる。

「さてさて、曲の途中ですが内容を
変えて別の曲に移りたいと思います!」

「えー!」という惜しむ声にさらに
彼女は続ける。

「えー、現在私の方でですね、
『イケメン注意報』を発令したいと
思います。
続いてですね、私のデビュー曲に
なるんですけど合コンの歌を披露
しようかと。どーせーいる人みんな
合コン不合格勢でしょ?
ここで真実を教えてしんぜよう!」

彼女が喋るとどっかで必ずウケる。
イケメン君・・・もといフィルテ
からしてみれば
異様極まりない現場である。

しかし草生やし機と化した彼女は
電源が壊れたのか、全く草を生やす
勢いを止めない。

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吹雪ほのか@受験生(プロフ) - 更新しました!お話の更新は続編でお願いします! (2019年7月15日 21時) (レス) id: 694f5d10ee (このIDを非表示/違反報告)
吹雪ほのか@受験生(プロフ) - 更新しまーす! (2019年7月15日 20時) (レス) id: 694f5d10ee (このIDを非表示/違反報告)
86(ハチロク)(プロフ) - 更新しました。 (2019年7月15日 9時) (レス) id: b1210a8af9 (このIDを非表示/違反報告)
86(ハチロク)(プロフ) - 更新します。 (2019年7月15日 8時) (レス) id: b1210a8af9 (このIDを非表示/違反報告)
闇鍋ソース(プロフ) - 更新しました (2019年7月14日 22時) (レス) id: a314e0ab78 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:吹雪ほのか@ピノさま | 作者ホームページ:なし  
作成日時:2019年7月5日 20時

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