【合作】"そうぞう力"と"友情"の物語。 (ページ21)

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19話目。 by闇鍋ソースページ21

「さて…で、彼をどうやって仲間に率いれよう？」

スライムを倒したあと、フィルテ達は頭を悩ませた
しかしその時だった

「お願い助けて！」

「！？」

声に振り向くとそこにはガクガク震えた長身の青年が立っていた
フードで顔はよく見えなかったが歯はガチガチなり、どう見ても正常では無かった

「な、何があったの！？」

リルシェは青年に駆け寄ったしかし青年はパニックになっているのか、突然リルシェの腕をつかんだ

「へ？」

「早く来て！じゃないと…じゃないと…！ギャリーが死んじゃうよぉ！」

「ちょ、待って！うわぁ！」

青年はリルシェの腕をつかんだまま、走り出した

「リィ！？」

「まってください！」

残された二人はそのまま残されるわけもなく、彼らのあとを追った

ーーーーー

「数が多い…！魔王といいなんといい邪魔くさいにもほどがある！」

ギャリーは突然立ちふさがってきたスケルトンを薙ぎ倒しながら戦っていた
彼の持つ剣は斬るだけで魔力吸収等の処理をしなくても勝手にスケルトンの魔力をとってくれるので、殺せればそのまま復活することはないのだが、やはり先程のスライムキング戦でレアモンスターのポイズンスライムが数体混じっていたせいで、彼の体は毒におかされつつあり、体が鈍っていた
まぁそもそもポイズンスライムの毒は強力で、触れられたら体が痺れ動けなくなり、声も出せず、最悪溺死する恐ろしい毒なのだが、それをものともせず大剣をふるいつづけ、百体いたスケルトンを50体以上殺せる彼が異常なのだが

(長期戦には持ち込みたくないが…魔法を使うにしても…この辺りには小動物の類いがまだいる…さっきは生気反応が無かったから一直線に森を斬れたが今回はそうもいくまい…くそ…視界が…)

毒がまわり、視界が霞む

「カラカラッ！」

「しまった！」

「カラッコロッ！」

「カハッ…」

スケルトンの持っていた剣で腹を貫かれ、そこから次々と腹や足を貫かれていく
そのたびに出血でただでさえとびそうな意識が今度こそいってしまいそうだ
とうとうギャリーは膝をついた

「くそが…！」

「カラッカラッ！カラカラ！」

スケルトン達はギャリーが動けなくなったのを見計らい、面白おかしく斬りつけ始めた
彼の白い肌はどんどん赤く染まり行く
しかし、そんなやられっぱなしの彼ではない

「調子に…乗るなぁ！」

「カラッ！？」

ギャリーは力を振り絞って剣を薙いだ
スケルトン達はたじろいたが、ギャリーももう限界だ
剣で体を支えるも、もはやたてない
彼の脳裏に絶体絶命の文字が色濃く思い浮かんだ