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11話目。by Mashiro Lio ページ13





突然現れた人が、フィルテの傷を治してくれた。カードを使っていたってことは、噂で聞くような【占い師】だろうか。


「とりあえずの応急手当はしたので、さっさと倒しちゃいましょう!」

「わかったわ!」


よかった、この人は敵じゃなさそうだ。
それより、ゴブリンの方をなんとかしないと……!

あたし達を取り囲むゴブリンを睨み据え、愛用の剣を軽く振る。奴らは、まだ何十体といるのだ。


「記念すべき最初の戦いにしては、いい敵じゃない。フィルテ、まだ戦える?」

「ああ」

「じゃあ、いくよ! 先制攻撃!」


言うなり、あたしは近くのゴブリンに、左手の《雷光の剣》で斬りかかった。向かいの家の、武器師のじっちゃんが作ってくれた、稲光みたいに素早い剣。

ガキンッ

最初の一撃は短剣で防がれる。

だがあたしは、


「そこガラ空きッ!」


右手の《吹雪の剣》を相手の体の真ん中に叩き込む。兄さんが「これは、リィちゃんにあげる」とくれた、風と氷の剣。

それが急所に命中して、ゴブリンが断末魔を残し、倒れた。


「これで1体…………」


ふう、と息をついて、周囲を見渡す。
後ろでは、ちょうどフィルテがゴブリンを倒したところだった。そして、周りにはまだゴブリンが20体ほどはいる。


「…………次ね」


あたしは、両手の剣を、構え直した。



ーーーー




ザンッ

死も恐れずに、複数で斬りかかってくるゴブリンの斬�を、あたしは両手の剣でいなす。返す刀で急所を斬ると、ゴブリンは倒れる。

…………どうしよう。そろそろきつい、かも。


相手を殺す感触が、手に伝わってくるのが、


「…………怖い」

「奴で最後だ! 行くぞ、リィ!」


フィルテの声に、はっとする。

まだ、あたしは初戦すらも終わっていないのだ。


「りょーかい! これを倒せば初戦終了ね!」


浮き出た冷や汗を拭い、あたしは剣を構え直した。

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吹雪ほのか@受験生(プロフ) - 更新しました!お話の更新は続編でお願いします! (2019年7月15日 21時) (レス) id: 694f5d10ee (このIDを非表示/違反報告)
吹雪ほのか@受験生(プロフ) - 更新しまーす! (2019年7月15日 20時) (レス) id: 694f5d10ee (このIDを非表示/違反報告)
86(ハチロク)(プロフ) - 更新しました。 (2019年7月15日 9時) (レス) id: b1210a8af9 (このIDを非表示/違反報告)
86(ハチロク)(プロフ) - 更新します。 (2019年7月15日 8時) (レス) id: b1210a8af9 (このIDを非表示/違反報告)
闇鍋ソース(プロフ) - 更新しました (2019年7月14日 22時) (レス) id: a314e0ab78 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:吹雪ほのか@ピノさま | 作者ホームページ:なし  
作成日時:2019年7月5日 20時

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