【小説】転生者達の高校ライフ (ページ38)

今日:2 hit、昨日:0 hit、合計:7,648 hit

○38話〈アリス〉ページ38

.

ほとんどの人が集まり、管理人が説明を始めた。お金の使い方や店員への接し方、行ける範囲を言われ、必需品が買えるお店にマークしてあるマップとお金を渡され行動が始まった。

ア｢よーし、フィーナ。一緒行こ！｣

フ｢うん！｣

皆も歩き出す。だが3人だけ動かずに話し合いをしている。少し気になったが、早くこの世界のお店に行ってみたいので触れないでおこう。

ア｢…す、凄い…！｣

見渡す限りの人、人、人。背の高い建物や大きな板に絵や文字が流れていたり。前の世界では絶対に見れないものばかり。

フ｢興奮し過ぎて能力使わないようにしないとね…！｣

ア｢うん…！｣

元の世界の自分の部屋にあった物を思い出しながら買い物を進めていく。歯磨きセットやマグカップ、面白そうな本など色々。

初めてお会計というものをする時は、管理人さん以外で初めて話すこの世界の人間なので、とても緊張してしまい声が裏返ってフィーナに笑われてしまった。

次に来たのは服屋。2人で見ていくとサイズぴったりなパーカーというものを見つけた。せっかくなのでお揃いのデザインの物を購入。フィーナは紺、アリスは水色だ。

そろそろ帰ろうかと歩いていると、電子音が響く大きなお店が目に映った。どうやら｢ゲームセンター｣という場所らしい。

ア｢うわぁ、おっきい…！｣

フ｢試しに入ってみる？｣

ア｢まだ時間は大丈夫だよね…よし。入る！｣

中は見たことの無い機械ばかり。新しい物が大好きなアリスは早速可愛い兎のぬいぐるみが入った透明な箱の前に立つ。これは｢UFOキャッチャー｣と言うらしい。

ア｢これ、どうすればいいのかな？｣

フ｢んー説明書あるかな…あった！100円を入れてそこにあるスティックでアームを動かして、景品を掴むんだって。｣

ア｢なるほど！早速やってみよー！｣

ｶﾁｬ

100円を入れると音楽が流れ始め、アームが動かせるようになった。慎重に兎の上に動かし、ボタンを押す。するとアームが下がり兎をキャッチ。しっかり掴むと移動していき、ストンと受け取り口と書いてある場所に落ちた。

ア｢…もしかしてゲット?!｣

フ｢初めてなのにすごい！｣

ア｢えへへー！フィーナも欲しいのあったら取ってあげる！｣

フ｢ホント?!ありがとう！｣

アリスはこれを機にゲームというものを知った。今日取った兎のぬいぐるみは永遠に手放すつもりは無い。