【小説】転生者達の高校ライフ

○14話〈アズマ〉 ページ14

「おーいアズマ！」

そう声を掛けてきたのは同僚の男。彼の手には一通の手紙があった。

「これ、お前と0573に届いてたんだ。0573には俺から渡しておいたから、なるべく早く返事だすんだぞ｣
「う"ぅ！」

手紙を受け取り頷くとそいつはじゃーな！と手を振って行ってしまった。一体なんの手紙だろうか？
自室に戻り猿轡を外す。

「安全のためとはいえ……つかれる…」

手紙を開くとそこには異世界だの､1年間の学園生活だの書かれていた。

「俺は……看守だ…学生では……ない…」

刹那､眩い光が辺りを包んだ。いけないと思い､咄嗟に猿轡をつけた。

「う"ぅ〜」





光が消えた先は､見覚えのない世界だった。辺りを見回すと､同年代位の男女が数名。皆一様に混乱しているようだ…1人を除いて

そいつはワクワクしたようにキョロキョロと目を動かす。囚人NO.0573､あいつがいるとは､厄介だな…というかこれは脱獄になるんじゃあないか？となるとあいつの服役期間は延びるのか｡いや､今はそんな事などどうでもいい。ここは一体何処なのだ。

そういえば､今日の夕飯の献立にはプリンがあったなぁ…食べられないのか…そう思うとなんだか悲しくなった。

俺は絶対1年間､乗り切ってやるぞ…

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