運命のイタズラ

夢見る ページ18

2時間後。

バイトを終えてお店を出る。
外はもう真っ暗だった。





《よっ！！》




びっくりしたぁぁぁ！！




お店の裏で、





「どうしたの？」




《お前の帰りを待ってた。》



「ずっとここで？」




《うん。そうだ！早く帰ろ。》





ただの帰り道なのに



私のために2時間も待ってるなんて...





「ちょっと待って。何か飲む？

ずっと外にいたから喉乾いてない。おごるよ！」





《いいよ。それより腹へってねえ？

飯でも食いに行く？》






そして、




焼肉屋に行った。





《ずっとあのカラオケに通ってんだ。

お前が前に言ったろ。アイドルを目指してたのに。

なんでやめたかってもう夢見るのはやめた。》






「諦めちゃうの？」




《お前には関係ないことだ。》




「関係あるよ。私は平野くんのファンだから。

平野くんがアイドル目指して頑張ってる姿を見て、

私もいじめられてたから頑張らなくちゃって、

でも実際は大変だった。諦めるのは簡単だけど、

何かを成し遂げるのは時間がかかるし努力も必要。」





だから、私の鎧であったこの眼鏡と長い髪を切り
メイクを始めた。






「変わらないといけない。」





《...》




怒ったかな？

怖いよ...






《初めてだよ！！そんなこと言ってくれる人いない

し。俺の周りの大人はガミガミ言いたいことは言って

放ったらかしなんだよ。アイツもなんだよな。》





アイツ？？






《道枝駿佑だ！！》

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