さよなら初恋 (ページ4)

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ep4:悔やみ涙ページ4

コンクール1週間前。

音楽室でずっと練習をしていた。

〝いい来週のコンクールで金賞をとるの。

その音じゃとれないわ〟

緊張感が張りめぐされる。
みんな目つきが変わり必死に練習をする。

帰りのバスに乗り家に着く頃には
もうヘトヘト。

「ただいま！」

爺〝おかえり。お風呂沸いてるから入りなさい〟

「先に入っていいのに。」

私が帰って来るまでお風呂もご飯も食べないで
待っててくれる祖父母。
私には両親がいない。小さい頃にビルの崩壊で
犠牲になった。それからずっと優しい祖父母に
育ててもらっている。

あの日の夢をたまに見る。
見る度に怖くて目が覚める。

私は2人を見捨てて助かった。

婆〝ほら、早く来なさい〟

お婆ちゃんのご飯はどれも美味しい。

婆〝美味しいか〟

「うん。」

婆〝そうか〟

「ねえ、来週コンクールがあるの。

2人暇なら見にきてよ。」

爺〝ほう。行くよ婆さんと〟

「うん来てね。」

ご飯食べてお風呂に入って部屋に戻って
早く寝る。