HP開設！ヴァンパイアたちのお姫様!～second～ (ページ9)

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５８話ページ9

あ「・・・」

私は口を閉じた

私の記憶・・あれは別のもの・・？

違う・・

確かに私はあの記憶があり、一緒にいた男の子を「アレン君」といった

謎は深まる・・

わたしはなにがなんだか・・わからなくなっていた

アレ「・・Aちゃん?」

あ(はっ!!)

私は下に向いていた顔をすっとあげた

でも、この・・おもいでと違いすぎるアレン君に・・

何も言えなかった

あ「・・・変わったね・・アレン君・・・」

アレ「・・そうだね・・君の知っているアレンとは・・違うかも・・」

私はその言葉に驚いた

だって・・

その言葉はまるで、自分は別人だと言わんばかりの言葉に聞こえたからだ

アレ「・・・ねぇ・・Aちゃん・・笑わずに聞いて欲しい話があるんだ・・」

そう言ってアレン君は私に歩み寄ってきたのだった

・

・

タ「・・・」

夜が明けかけている

タイトは暁をみようと窓を開けた

でも、その心は真っ暗な闇夜をさまよっていた

ガタッ！！

タ「!!」

タイトの机から写真立てが落ちた

タ「・・風・・強いな・・」

タイトは力のない声でそう言いながら、写真立てを手にとった

タイトの頬を涙が伝う

タ「・・キサラ・・」

タイトは泣いた・・

すごく悲しい気持ちを押しころすように・・

限りなく小さな声で・・

タ(なんで・・お前は・・・自分を捨てたんだ・・キサラ・・)

タイトは写真立てを強く抱きしめた

そして、その目には闇のような光がともったのだった

タ「・・・憎しみ・・もう僕の中には・・これしかないんだよね・・」

タイトのきれいな瞳は黒く染まっていった

そして・・強い風が部屋に飛び込んできた

風がやむ頃・・

タイトは部屋にはいなかった

コンコン・・

タイトの部屋にノックをし、アレクが入ってきた

ア「・・タイト・・」

あいた窓・・それを見てアレクは何も言えず、部屋を出たのだった