HP開設！ヴァンパイアたちのお姫様!～second～ (ページ8)

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５７話ページ8

あ「・・・」

私はレイナードさんの書斎を出て、森へ散歩に出ていた

混乱した頭を整理しようと、泉まで来ていた

あ「・・・ここで・・私は・・」

私はそっと泉の前にしゃがみこんだ

そういえば誰が私を助けてくれたのだろう・・

私は今になってそんなのことも思い出す

すべてを・・思い出の全てを・・

全身に駆け巡らせる

あの頃は・・仲が良かった・・そう見えたのに・・

あれはウソだったのだろうか・・

あれは・・

あれは・・違う。

本物の家族だった

ただひとり・・アレン君だけが違う・・

私は悩みに悩んだ

そんな時だった

アレ「こんなところでどうしたの?」

アレン君が目の前に立っていた

あ「・・アレン君・・」

アレ「顔色悪いよ?」

アレン君はそう言って私の隣に座った

私はなんと話していいかわからなかった

でも・・この人が家族の輪を壊していることはわかる

どうにかして・・みんな仲良く暮らしてもらいたい・・

それが私の何よりの願いだった

あ「・・アレン君は・・どうしてみんなと仲が悪いの・・?」

気づいたらその言葉は考えるよりも先に口から出ていた

アレン君はただただ驚いていた

アレ「・・・まぁ・・僕が嫌われるようなことをしたから悪いんだけどね」

あ(自覚・・しているの・・？)

だったら何故・・？そう思ってしまって仕方ない

あ「・・もう・・仲良くなれないの!?」

アレ「・・・無理だよ・・僕はもう・・戻る気もない」

あ「えっ・・？」

戻る・・

それは何にだろうか・・

私にはわからないことだらけで頭が痛くなった

そんな時、目にラズベリーが入ってきた

あ「あっ・・ねぇ、見て!ラズベリーだよ!」

その瞬間、アレン君はすごく嫌そうな顔をした

あ(えっ・・)

アレ「・・大嫌いなんだよね・・ラズベリー・・・」

あ(!!)

私はつかさず口から出した

あ「ラズベリーのタルトも・・?」

アレ「うん・・少し酸っぱいから苦手かな」

私の記憶に混乱が生まれた

私の知るアレン君じゃない・・

私の知るアレン君は・・

ラズベリーが大好きで・・

ラズベリータルトがだいの好物だと言っていた

そう思い出し出すと、隠れていた記憶も全て蘇ってくる・・

その瞬間、頭にアレンという名を浮かべたとき、顔が浮かんだのはアレクくんだった