☆∞病院入院中☆24 (ページ6)

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☆忍び寄る影 6≪錦戸side≫ ページ6

ーナースステーションー

大「亮ちゃん、その袋なに？」

亮「あぁ、絵本。」

安「もしかして、Aの？」

亮「そう・・・」

大「へぇー、可愛いイラストの絵本やね。」

安「ほんま。Aが好きそうやな。」

仕事の前にフラッと本屋に寄ってん。
そのとき絵本のコーナーが目が入ったから
せっかくやし、Aに一冊買ってったろうと思って。

どんな顔して喜んでくれるやろうって
出勤途中もずっとそんな呑気なこと考えとった。

まさかこんな大変な事になってるとも知らんと・・・

．

安「そうや亮、これ。」

亮「なに？」

安「Aからのプレゼント。
俺らも昼間もらってん。ほら、見て？」

亮「ほんまや・・・」

大「これ作って、俺らにプレゼントしてくれて。
それからも普通に話して笑ってたんやけど・・・」

亮「・・・」

安「・・・」

改めて感じさせられる発作の恐ろしさと
これ以上俺らにはどうしようもない無力さ・・・

そんなことが頭ん中巡って
ついつい3人とも無口になってまう。

．

渋「おい、ヤスも大倉も帰るぞ。」

安「渋谷先生・・・」

大「あの・・・俺らもう少しだけ・・・」

渋「心配なんも分かる、それは俺もやから。
けどアカン。俺らが万全やないと困るんAやで？」

横「そうやぞ。大丈夫やから帰り。」

気付けばもう日も落ちて
ヤスも大倉も勤務時間はとっくに過ぎてる。

けど、帰っても心配で落ち着かへんしって
ナースステーションと病室を行ったり来たり。

そんな2人も渋谷先生と横山先生に説得されて
まだ不安を残しながらも帰って行った。

．

横「亮、朝まで宜しく。」

亮「お願いします。」

横「Aのバイタル注意しといてな。
俺もなるだけナースステーションおるけど。」

亮「分かりました。」

何かあればすぐ対処出来るように
横山先生もナースステーションで待機してくれるって。

俺も30分置きにバイタルチェックをして
その都度、横山先生に報告。

こうして、久しぶりに不安な夜が始まった。