☆∞病院入院中☆24 (ページ11)

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☆忍び寄る影 11≪錦戸side≫ ページ11

ー病室ー

亮「Aー？」

A「んぅ？」

亮「どうした、寝られへん？」

A「ん・・・」

消灯時間が過ぎても寝る気配がなくて
ベッドでモゾモゾするA。

ベッドサイドに椅子を持ってきて座り
眠くなるまで小声でお話してあげることに。

．

亮「A、これ作ってくれたん？」

A「・・うん。」

亮「このさぁ、かくれんぼ券ってなに？(笑)」

A「りょーちゃん、かくれんぼしたいときに・・」

亮「一緒にやってくれんの？(笑)」

A「うん。」

亮「へぇ～、楽しみやなぁ。
じゃあ頑張って早く元気になろう。」

A「・・・うん。」

亮「よし。じゃあもう寝ようか。
寝るのも大事な治療やからな？(撫」

A「・・・ん。」

ちょっとウトウトし出した所で
お腹の辺りを軽くポンポンとしてみる。

けど瞼が落ちそうになっては目を開けて
なかなか思うように寝付いてくれへん・・・

．

亮「そうや、A。これ見てみ？」

A「・・あっ、えほん。」

亮「寝られへんなら、読んだろか？」

A「よむぅ。」

この間買ってきた絵本を見せたら
俺の手から取って、興味津々にページめくってる。

Aが見やすいような角度で開いてあげて
ゆっくりとストーリーを読み聞かせていく。

．

亮「その時、突然うさぎさんが現れました。」

A「わぁ。うさぎさん、きたぁ♪」

亮「しかし、うさぎさんは泣いています。」

A「泣いたらだめぇ・・・」

最初の数ページは真剣に目で追いながら
心の声丸出しで楽しんでくれてた(笑)

けど案の定、段々と瞼が重たくなって・・・

A「ｽｰ・・・ｽｰ・・・」

亮「おやすみ。続きはまた明日な(撫」

やっと一定のリズムで寝息が聞こえてきた。

途中まで読んだ絵本を棚に置いて
そっと布団を掛け直したり、点滴の確認をして退室。

．

寝付きが悪かったから
もしかしたら夜中に起きるかもって心配やったけど・・・

時折むにゃむにゃ寝言いいながら
朝までぐっすり寝てくれた。

良かった、この絵本買っといて(笑)