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「 ⋯だめだめだ。⋯わたし、」
たくさん走って、誰もいないテレビ局の奥の奥。
いちばん奥にある非常階段に逃げ出した。
この後、どうしよう。
鳴り止まない通知は全てマネージャーさんからのものだった。
階段の1段目に座り込み俯く私。
戻りたくない⋯と、そう思い込んでいたその時だった。
『 ひとりで泣かないでって、あれほど言ったじゃん。俺 』
"ねえ、泣きすぎだって"
柔らかい笑顔で私を見つめる彼に、また涙は溢れるんだ。
どうしてここが分かったの？って、
そう聞きたかったのに、私の目の前にしゃがむ彼に
頭を撫でられては何も言うことが出来なかった。
「 ⋯⋯しょお、くん 」
『 うん？どした 』
「 ⋯わたし、⋯⋯怖かった 」
『 うん 』
「 コンタクト、度数があってなくて。ぼやぼやして⋯。
上手くやろうって思ってたのに⋯⋯ 」
『 ⋯⋯ 』
今度は私の隣に座って上から抱きしめてくれる彼に、
溢れ出る本音は止まらなかった。
とんとんと背中を一定のリズムで叩いてくれるから
私の心はもっと安心していくんだ。
『 上手にできてたよ。今日も 』
「 ⋯⋯っ、ほんと？ 」
『 ふは、俺見てるって言ったじゃん 』
「 ⋯しょうくん、ありがとう 」
ぎゅうっと抱きしめられたその温もりに、
今日の私も頑張れてたんだと認めることができた。
この小さな世界の中で唯一私の味方でいてくれる彼。
また、今日も、しょうくんに救われた。
『 Aちゃん 』
「 ⋯ん、」
『 今日も頑張ったね 』
「 うんっ、 」
『 明日からもさ、一緒に頑張ろっか 』
その優しい魔法みたいなことばと、彼の甘い香りに
今日も私は、彼から離れられなくなった。
「うん」と頷いた私の目にはもう涙なんて浮かんでなくて
軽くなった足取りで、私は楽屋に向かったのだ。
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nene(プロフ) - 更新待ってます！この作品大好きなのでゆっくりでいいのでお願いします！ (2023年2月22日 21時) (
レス) id: 98960ac31e (このIDを非表示/違反報告)
うな！ - 更新待ってます！ (2023年2月22日 21時) (レス) @page32 id: 4785f44992 (このIDを非表示/違反報告)
きょん(プロフ) - 何度もすみません。本当にこの小説大好きなので、少しずつでも更新続けてくれると嬉しいです(＞＜) (2023年2月22日 14時) (レス) @page32 id: 4cb7560b67 (このIDを非表示/違反報告)
きょん(プロフ) - 大好きなので更新待っています！ (2023年1月3日 14時) (レス) id: 4cb7560b67 (このIDを非表示/違反報告)
(名前)(プロフ) - 更新楽しみにしてます！ (2022年12月18日 6時) (レス) @page32 id: 98960ac31e (このIDを非表示/違反報告)
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作成日時：2022年9月29日 3時
