・ ページ12
∇
「 ほんとチョロいな〜あんたのヲタク 」
「 ⋯⋯そんなこと、ないです 」
「 ふふ、写真1枚で "仲良し" だって！ 」
「 写真くらいいつでも撮ってあげるよ？(笑) 」
Twitterを上げてすぐ、トレンド入りした "フェアプリ" "仲良しショット" というワード。それを見てクスクス笑うメンバーたちは、帰る支度をしながら話に花を咲かせていた。
「 てかなに "仲良しショット" って (笑) 」
「 ただの営業だっつーの 」
「 桃瀬と馴れ合うとか死んでも無理〜 」
バカにした、みたいな。そんな言い方。私がどれほど勇気を出して声をかけたかなんて、知らないくせに。あなた達の輪に入って、"写真撮ってください" って。
「 ⋯ファンの方を不安にさせるのは、いやです 」
「 ⋯⋯は？ 」
「 っ、」
「 ちょ、なに反抗期？⋯だるいんですけど 」
眼圧に耐えれず下を俯くと、すぐ側まできたメンバーのひとりに、顎をぐっと掴まれて、抵抗する間もなく私は顔を上げられた。私を突き刺す力強い視線。ばくばくとうるさい心臓と、次第に緩む視界。瞬きをすると、ぽろっと零れた涙に、また自分の弱さを実感した。
「 ⋯⋯すぐ泣くのまじでうざいからやめて 」
「 ⋯⋯ごめっ、なさい 」
「 あのさ、センターだからって調子乗ってんのかもしれないけど。このグループにあんたの味方は居ないし、あんたなんか居なくてもやってけるからね 」
その言葉が鋭い矢の如く私の心臓に突き刺さった。静まり返る楽屋と、誰も動くことなく私を見つめるこの空間から、早く抜け出したかった。
∇
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 2119人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
nene(プロフ) - 更新待ってます！この作品大好きなのでゆっくりでいいのでお願いします！ (2023年2月22日 21時) (
レス) id: 98960ac31e (このIDを非表示/違反報告)
うな！ - 更新待ってます！ (2023年2月22日 21時) (レス) @page32 id: 4785f44992 (このIDを非表示/違反報告)
きょん(プロフ) - 何度もすみません。本当にこの小説大好きなので、少しずつでも更新続けてくれると嬉しいです(＞＜) (2023年2月22日 14時) (レス) @page32 id: 4cb7560b67 (このIDを非表示/違反報告)
きょん(プロフ) - 大好きなので更新待っています！ (2023年1月3日 14時) (レス) id: 4cb7560b67 (このIDを非表示/違反報告)
(名前)(プロフ) - 更新楽しみにしてます！ (2022年12月18日 6時) (レス) @page32 id: 98960ac31e (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作成日時：2022年9月29日 3時
