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『君、ココア買いに来たでしょ？間違えたからあげる』
「え....いや...自分で買うので大丈夫です」
『なんで？ココアでしょ？買いに来たの』
「本当に大丈夫です」
完全に不審者を見る目なので思わず寂しくなる
『あっ！不審者だと思ってる？違う違う！キム・テヒョン！』
そう言うと怪訝な顔をして去ってしまいそうになるA
咄嗟に初めて話しかけた時のことを思い出す
『まって！まって！お願い20円貸して！ココア買ったら足りなくなっちゃった』
「....ココア飲んだらいいじゃないですか」
『だからこれは君の！ね？お願い俺今日誕生日なの』
そういうと立ち止まって鞄からお財布を取り出したA
初めて声をかけた時と一緒だった
それから適当に奥さん探しに来たなんて咄嗟に思いついた理由でAを
引き留めて一緒に過ごしているとだんだん表情が明るくなってきたA
Aが俺にもっと早く出会いたかったっていうのは別に俺じゃなくても
きっと誰かに自分の気持ちを理解してもらいたかっただけなのかもしれない
でも今こうして17歳のAと過ごしているのは運よく自分なわけで
Aに少しだけ手を差し伸べればきっと自分で道を見つけられる
そう思いながらもAと過ごす時間が楽しくなってしまい
気づけばあっという間に1ヵ月経った頃動かなかった携帯に
ユンギヒョンからメッセージが入っていた
[今すぐ帰ってこい]
短い文と一緒に添えられたデータには携帯の操作の仕方が書いてあった
『あー...これ絶対怒ってるじゃん...』
そう分かっていながらもテヒョンさん、と自分に懐くAが心配で中々言い出せない
でもあの日ジミンにAが話しかけられたと言っていた日
高校時代ジミンにそんなこと頼んだ覚えはないし
過去が変わっているのが目に見えてその場で帰ることを決めた
帰ってきてAとの結婚生活に変化がなくてどれだけ安心したことか
目の前でケーキをおいしそうに食べるAはいつもより大人っぽく見えて
さっきまでのAと比べるならさっきのAは文字通り少女だった
『ねえA』
「ん？」
『前にさ俺ともっと早く出会いたかったって言ってたじゃん』
「...そうだっけ？」
『言ったじゃん！』
「でもそうかもね、テテともっと早く出会ってたら楽しかったかもね」
『制服で遊んだのちょっとだったし』
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おさる - 一回だけじゃなくて何度も見たくなるようなお話でした。次回の小説も楽しみにしています！ (2018年9月27日 10時) (
レス) id: 61e830c75b (このIDを非表示/違反報告)
白(プロフ) - らむさん» そう言っていただけて嬉しいです（；；）ありがとうございました！ (2018年7月19日 11時) (レス) id: 6fe35b1797 (このIDを非表示/違反報告)
らむ - 感動……すごく面白くて楽しかったです！！映画で見たいくらいです(*^◯^*)大好きなテテでこんな素敵なお話書いてくださったことに感謝です！！ (2018年7月19日 1時) (レス) id: a7a9735bca (このIDを非表示/違反報告)
白(プロフ) - ゆんさん» お付き合いありがとうございました(>_<) (2018年7月17日 18時) (レス) id: 67f3dc7c68 (このIDを非表示/違反報告)
ゆん(プロフ) - とても素敵なお話をありがとうございました^_^ (2018年7月17日 17時) (レス) id: 8e5cc19314 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：白 | 作成日時：2018年6月23日 18時
