27 ページ27
カレンダーには8年前の西暦が書いてあるし
ポケットには小銭とクレジットカードしか入っていない
それにあの機械もどこにも見当たらない
『.....とりあえず出よ』
大学を出るとマンションが建っていたところが工事中だったり
懐かしい映画のポスターが貼られていたりしていた
さっきからいじっている携帯は充電は減らないものの全く機能しない
『ん〜...とりあえず実家行くか』
とりあえず慣れた場所に行って落ち着きたかったので実家に向かうことにした
と、その途中
『え、Aだ』
少し離れた道に見えたのは高校時代に一目ぼれしたままの姿のAだった
当時は周りのうるさい女子とは違うどこか落ち着いていて何か考え込んでいるような
神秘的な姿に惚れ込み話すまで年上だと思っていたA
でも今Aの姿を見てみるとやっぱり高校生らしい幼さがあるし
うつむいて歩くAはいかにも負のオーラが漂っていて
8年前に神秘的だなんて思っていた能天気な自分が恥ずかしくなった
『(....先回りしてみよ)』
Aの行く先はすぐにわかったので先回りして待つことに
自販機の前でAを待ちながら結婚前にAが言っていたことを思い出す
「私テテともっと早く出会いたかったかも」
『なんで？』
「ん〜？そうしたら...もっと早く自分を大切にできてたかもしれないな〜って」
『そっか』
「でも今はテテのおかげで視野も広がったし自分のこと大事にできてるよ」
『うん』
そう言われた後なんでもっと早く話しかけなかったのか高校生の自分を責めたのが懐かしい
そんなことを考えているともう近くまでAが来ていた
『(うわっやばいどうしよ何買おうえーやっぱココア買ってあげるべき？でもさすがに怪しいからとりあえず自分のコーラにするか)』
そう決めたのに間違えてココアのボタンを押してしまう
『あっ！間違えた！』
音を立ててできた温かいココアは懐かしいパッケージだった
『(...あげよう)』
後ろに並ぶAを振り返ると少し驚いた表情をしている
懐かしい姿に思わず名前を呼びそうになってしまう
でも咄嗟にユンギヒョンのメモ書きを思い出す
『(ここで変なことしたら未来が変わって俺と結婚してないなんて未来になってたらやばすぎる...)』
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 478人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「BTS」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
おさる - 一回だけじゃなくて何度も見たくなるようなお話でした。次回の小説も楽しみにしています！ (2018年9月27日 10時) (
レス) id: 61e830c75b (このIDを非表示/違反報告)
白(プロフ) - らむさん» そう言っていただけて嬉しいです（；；）ありがとうございました！ (2018年7月19日 11時) (レス) id: 6fe35b1797 (このIDを非表示/違反報告)
らむ - 感動……すごく面白くて楽しかったです！！映画で見たいくらいです(*^◯^*)大好きなテテでこんな素敵なお話書いてくださったことに感謝です！！ (2018年7月19日 1時) (レス) id: a7a9735bca (このIDを非表示/違反報告)
白(プロフ) - ゆんさん» お付き合いありがとうございました(>_<) (2018年7月17日 18時) (レス) id: 67f3dc7c68 (このIDを非表示/違反報告)
ゆん(プロフ) - とても素敵なお話をありがとうございました^_^ (2018年7月17日 17時) (レス) id: 8e5cc19314 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：白 | 作成日時：2018年6月23日 18時
