よんじゅうご ページ45
Aside
次の日の朝、誰もいない家に
返ってくるはずもないあいさつを
して家を出た。
永瀬『よ、おはよーさん。』
すると永瀬くんがいた。
A『来てくれたの??』
永瀬『まぁ、時間あってん。
じゃ、行くで。ほら、手だしてや。』
差し出された手を私は
ゆっくりと重ねた。
A『永瀬くん。』
再婚の話をしようとして
名前を呼んでみるけど、返事がない。
A『永瀬くん??』
永瀬『廉。』
永瀬『廉って呼んでほしいねんけど///』
A『…れ、れん…っ!///』
永瀬『A…っ///』
お互いに呼び捨てで
呼び合うことさえも恥ずかしかった。
でも、くすぐったくて
この頃の自分は本当に純粋だった。
永瀬『で、どうしたん??』
A『あ、お父さんね再婚するみたいなの!』
永瀬『お!よかったやん!』
A『でね、お父さんは奥さんのとこ
行っちゃってね、代わりに今日ね
新しいお兄ちゃんが家に来てくれるんだ。』
そう話すと、廉の顔が一気に曇った。
永瀬『お兄ちゃんって、何歳なん??』
A『大学生って言ってた。』
永瀬『2人で住むん??』
A『そうなるね、なんかね
それで今めっちゃ『行かせへん。』
永瀬『アカンよ、そんなん危ないやん。
たとえお兄ちゃんやからって
いったって、血が繋がってないんやで??
あっちがAのこと好きになるかも知らんやん。』
どうしたんだろう、いつもの廉じゃない。
A『そんなことあるわけないよ!』
永瀬『分からんで。俺が好きになった女やん。
…今日親丁度おらんねん。泊まりに来てや。
てか学校もサボろ。なっ。』
このころは早く大人になりたくて
少しだけ背伸びしちゃってたの。
A『……うんっ。』
そしてこの日お互い 初めて を卒業した。
・
2264人がお気に入り
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:いちごみるく。 x他1人 | 作成日時:2014年12月5日 22時