さんじゅうなな ページ37
Aside
岩橋先輩の言葉を無視して
私はまた走り出した。
どこにいるかな…。
まぁ、まず教室に行ってみよう。
そう思って教室へ行くと…
美空『……ひっく、…、』
泣いてる…。ほら、泣いてる。
A『美空……。』
私が呼ぶと美空は、驚いていた。
近づくなって言われたっていい。
拒まれたっていい。
せめて…美空の涙がとまるまでは
そばにいさせてよ。
美空『や、だ……来ないで…。』
A『うん。』
美空『来ないでって言ってるじゃん…。』
A『うん。』
教室の隅で体育座りしている
美空の前で私はしゃがみ込んだ。
美空『何で…、』
A『私のせいで美空を泣かせたけど、
…それでも親友が泣いてるのに
放っておくなんてさ、私にはできないから。』
そういうと美空は驚いて、
そうして、また更に泣き出した。
A『ごめんね…、言えなくて。
永瀬のこと、本当にごめん。』
美空『………そう思うなら…さ、
せ、生徒…会…。』
A『え??』
どうして生徒会が??
どうして震えてる??
美空『生徒会…と、また向き合ってよ。
また付き合いなおしてよ…。
きっと、まだ好きなんでしょ…??
そしたら…許してあげる……。』
A『何で……。』
美空『そしたら永瀬くんもきっと、
いつか諦めがつくでしょ??』
それで…生徒会が…。
美空『Aちゃんが本当に
好きだと思うのは、生徒会??それとも永瀬くん??』
そんなの…決まってる…
美空『早く、向き合ってあげて。』
A『うん…!!!』
謝ろう、ちゃんと。
そしてまた…向き合おう。
A『私、ちゃんと向き合うから。
また、生徒会の人達と。』
美空『ごめんね…ごめん…。』
そう言ってまた泣き出した。
A『何で美空が謝るの…??
美空は何も悪くない。』
美空『私のほうが悪いの…。
ごめんね…Aちゃん。
本当にごめんなさい………。』
美空の謝る理由はまだ、分からないままだ。
・
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作者名：いちごみるく。 x他1人 | 作成日時：2014年12月5日 22時
