さんじゅうに ページ32
Aside
神宮寺『ねぇA。』
無視だ、。
神宮寺『Aってば。』
もう、うるさい…。
A『何ですか、神宮寺さん。』
神宮寺『何…その呼び方。』
A『え、何か変なことでも言いました??
他人には普通にこんな感じですけど。』
嫌味たっぷりに言った。
神宮寺『他人…って、俺達付き合ってるじゃん。』
A『え、そうでしたっけ。
じゃ、別れてください。…これでもう他人ですよね??』
もういっそのこと生徒会もやめてやろう。
神宮寺『何怒ってるの??まさか美空のこと??』
A『私の大事な親友によくも
邪魔、なんて言えますよね。』
神宮寺『永瀬がそれ言ったんだっけ??
それは…だって俺はAのこと、
すごく好きだったから…。すごく欲しかったから…!!』
A『だから永瀬を利用した、と。
そのせいで美空がもっと傷つくのに…。』
神宮寺『おい、A。』
A『触らないで!!!
…他人に身体を触られたくない。』
いつの間にか頬には
生暖かいものが流れていた。
その時に気づいた。
…今私泣いてるんだ、って。
私は教室を飛び出した。
走って、走って、走って、
でも涙のせいで視界がぼやけて
前があんまり見えない。
だから…ドンッ!!!って誰かにぶつかってしまった。
岸『…ってぇな、誰だよ…って
A??どうした、何で泣いてる??』
そう言って頬を触ろうとした
優太先輩の腕を振り払った。
A『触らないでください。
あと、もう生徒会やめてもいいですか??』
岸『何で…。』
A『あと、他のみなさんにも
伝えておいてください。別れてって。』
岸『は…??ちょっと待って
どういうことだよ………!!!』
A『私の親友、もう二度と傷つけたくないので。』
私は歩き出そうとした…けど
岸『逃げんな、待てよ…!!ゆっくり話そう。』
優太先輩が私の腕をつかむから
思いっきり突き放した。
A『触らないで!!!』
そう言って睨むと、悲しそうな顔をした。
そんな顔も…しないで。
やっと歩き出した私は
少しだけ…胸がチクッとした。
・
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作者名:いちごみるく。 x他1人 | 作成日時:2014年12月5日 22時