ぷれいがｰると４人の狼。 (ページ20)

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にじゅうページ20

Aside

むさ苦しい残暑の季節の夏に、
少しだけ、変わったことがあった。

永瀬『転校生の永瀬廉です。
関西から来ました、仲よくしてくださｰい。』

先生『じゃ、永瀬の席は…

神宮寺『永瀬っちの席だけじゃ
つまらないんで、このまま席替えとかどｰすか??』

先生『あ、あぁ。神宮寺くんが言うなら…。』

そんなことで始まった席替え。

やっぱ、王道の一番後ろを狙おう。

神宮寺『自分たちの好きなところでいいっすか??』

先生『神宮寺くんのお好きなように。』

生徒会の権力には先生まで逆らえない。
………ん??と、いうことは…
私にも権力ってﾔﾂがあるわけじゃん。

神宮寺『お前、俺の隣な。』

A『はぁ??』

神宮寺『何、ﾀﾞﾒなの??』

A『ほら、美空の隣とかいいんじゃない??』

神宮寺『あいにく美空ちゃんはもうお隣さん
決まっちゃってるみたいだから。』

A『え、誰。』

美空のほうを見ると
あの転校生と隣になるようだ。

A『何でやねん。』

美空の好きな人は神宮寺やん。

神宮寺『美空ちゃんに一目惚れでも
したんじゃなｰい??永瀬っち。』

あの日から美空はめｰｯちゃ可愛くなって
そりゃﾓﾃﾓﾃになって、…そんな美空を
永瀬くんがほっとくわけないか。

神宮寺『二人、付き合うのかなｰ。』

そんなことを言う神宮寺は
何か企んでるようにﾆﾔﾆﾔしていた。

少し…少しだけ、心配になって
だって神宮寺は先生たちをも従わせる
絶対的権力者だ。

A『永瀬くんに変なことさせてないよね??』

神宮寺『さぁ、どｰだろ。』

A『美空の悲しむことはしないで。』

神宮寺『大丈夫、Aの大事な友達は
悲しませたりしないから。』

その言葉で安心したのもつかの間、

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神宮寺『でも、邪魔者は潰すよ。
どんな手を使ってでも。』

熱すぎる夏なはずなのに
背筋が凍ったのはなぜだろう。

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