第6話 ページ7
チアside
A「…じゃあ、私が戻って来るまでに終わらせておけ」
「はぁ〜い」
僕は気の抜けた返事をする。それにAさんはため息をついて出かけていった。
「…さぁ〜てと、掃除掃除っと…」
僕は掃除用具の入ったロッカーを開けてモップを取り出す。そしていざ始めようとしたその時、棚に目をやると一冊の本が目に入る。そして昨日の事を思い出した。
〜昨日〜
「なんか本借りよっと！」
何を読もうかと棚に並んだ薬や医学についての本を見ていると一冊、医学には関係ない本が本の影に隠れていた。
「…？」
なんだろう？気になって僕はその本に手を伸ばす。しかし高くてもう少しで届きそうなのに届かない。
「あと…もう少し…っうわァァァっ！！」
バタバタバタッ！！！
本に手が届いて掴んだつかの間、棚が傾いて本が全部落ちてくる。僕は本の山の下敷きになる。
A「…チア……お前……何してるんだ…」
「！！」
声がしたほうを向くとAさんが呆れた表情で僕を見ていた。僕は反射的に掴んだ本を後ろに隠した。
「…なんの本だろう…？」
Aさんが去った後、本を取り表紙をみると表紙には何も書いていない真っ白な本だった。中を開くと聞いた事のある名前が載っていた。
ー白い町 フレバンスー
十数年前に滅びた王国だ。確か…白い鉛がどーたらって…僕は次のページを開いた。そこにはあまりにもむごすぎる内容が記されていた。
フレバンスは町が全て白いこと、
この町でしかとれない珀鉛には毒があること、
毒に感染し、町の人々の肌が白くなって命を落としたこと、
隣国がフレバンスに攻撃して町を人々と共に焼き払ったこと、
僕にはあまりにも信じがたい内容だった。読み終わったのと同時に吐き気が込み上げてくる。どうしてAさんはこんなのを持っているんだろう…本を元の場所に戻した。
僕はモップを持つ手にギュッと力を入れた。
「…世界には僕なんかには信じられない位残酷なことがあるんだ…」
そう、だれもいない店の中で呟いた。
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ルナ - オプファーさん» ……あーッ！ほんとだ！！そうですね！あの頃の私はどうかしてました…40代だと骨と皮だけになってしまう…ご指摘ありがとうございました！ (2019年8月4日 13時) (
レス) id: 0e47445b20 (このIDを非表示/違反報告)
オプファー(プロフ) - 192cmで40kg代は軽すぎます！身長もあるし筋肉もついてるだろうし……192cmのシンデレラ体重でも66.4kgです！細くて軽い夢主人がいいのはわかりますが、流石にリアリティがなさすぎて^^; (2019年8月4日 13時) (レス) id: e23b6d792c (このIDを非表示/違反報告)
ルナ - レイれいさん» 本当ですか！？ありがとうございます！これからも頑張ります！ (2019年7月22日 9時) (レス) id: 0e47445b20 (このIDを非表示/違反報告)
レイれい(プロフ) - なにこれ、すっごい面白いんだけど (2019年7月21日 17時) (レス) id: bed35b9be5 (このIDを非表示/違反報告)
ルナ - 綾さん» ありがとうございます。「好き」というものほど嬉しい言葉はありません！これからもどうぞこの作品を見守っていただければ嬉しいです！ (2019年6月25日 22時) (レス) id: 0e47445b20 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：*琉華* | 作成日時：2019年6月8日 18時
