君がくれた光 (ページ20)

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母の想いページ20

朝が来て
出かける準備をし出発した

また手術するので戻ってくるので
荷物はそんなに持ってこなかった

ピンポーン

到着してインターホンを鳴らすと
しばらくしてからお母さんが出た

母)Aよくきたね～。上がって上がって？

A)うん。

久しぶりに会って話す言葉が見つからず、ぎこちない返事をしてしまった

母)急すぎてお母さんびっくりしたよ～

A)ごめんね…お母さんに話さなきゃいけないことがあって、いま時間大丈夫？

母)うん。平気だよ。あ、今お茶出すね～

キッチンまで小走りで行き
コップにお茶を注いでテーブルに置いて
向かい合わせで座った

A)あのね、お母さん…私、目の手術する事になったの。

母)えっ？！？！A目が悪かったっけ？！いつから？？

A)いや…私は元気。なんだけど…あ、チャンジョ覚えてる？

母)チャンジョくん？覚えてるわよ～最近忙しいみたいじゃない！

A)うん。その…チャンジョのグループのメンバーでリッキーって子がいるんだけど…私の大事な人で…リキの目が少し悪いから…その…交換？？みたいな…

母)えーっと…ちょっとまって？リッキーくんが彼氏なの？彼氏の目が悪いからAと交換するって？…そんなのだめ！！！

笑っていた母の顔が一気に真剣になった

A)なんで？だって、リキは歌って踊るアイドルだよ？将来目が見えなくなったら続けられなくなっちゃう…

母)何言ってるの？！あんただって将来があるじゃない！大学行って、社会に出て働いて、いい人と出会ってって…それに女の子なのに…

A)性別は関係ないでしょ！！お母さんお願い。許して？私、リキの力になりたい。

お母さんはAの顔をじっと見た後
目をそらしてため息をついた

母)もし、将来目が見えなくなったらどうするの？

A)大学はちゃんと卒業する。それからのことは今後考えるんじゃだめかな？

母)Aの事だから一度決めたら曲げないもんね…。お父さんにもちゃんと話してね？

A)あ、ありがとうお母さん。

母)でもAの事がさらに心配になっちゃう。

お母さんは涙を流していた

A)大丈夫！お母さんに似て強い子だから！あ！手術、カイパパがやってくれるんだって

母)あら、そうなの…少しは安心かな

A)うん！心配することなんてないよ。

お母さんはそっと私を抱きしめた