僕の歌を君に。 3【短編集】

＊魔法って言っていいかな？ ページ38

君がまっすぐ俺を見つめるから、隠したぐしゃぐしゃが頭を出して、


気付けば君が優しく撫でてくれたね。







愛っていう不確かなものに、君はその声で真実を歌ってくれたね。









.









特別なものは何も持ってないけど、Aを笑顔にする魔法ならいくつか持ってるんだ。





『くしっっ！…どう？似てる？笑』




「あー！！そんな顔してない！！笑」



くしゃみするAの顔真似。






『この前俺んちでおうちデートしたじゃん？


デートの約束した時ね、明日泊まってかない？ってLIMEしようとしてた。』




「…言ってくれたらお言葉に甘えて泊まらせてもらってたのに。」



あの時Aに打てなかったLIMEの話。







そして、







『かわいい、大好き、A。』




「……っ、照れるからやめて！笑」








大好きのキス。









もしも立ってられない様な悲しみが襲って来て、Aを笑顔にする魔法が消えてしまったら。





一緒に泣こう、一緒にもがこう、一緒に生きよう。






見つかるまで探し続けよう。




魔法って言っていいかな？









俺は大袈裟な事は何にも出来ないけど、Aを笑顔にする魔法だけはいくつか持ってるんだ。





『よーし……くーんくーん…』




「かわいい！けんし犬、連れて帰ります笑」



二人の帰り道での犬の鳴き真似。






『ここだけの話、遠慮すると思ったから言ってなかったけど、


誕生日プレゼント、俺とお揃いでオーダーメイドで作ってもらったんだよね。』




「……それは言ってよ…お揃いってのは気付いてたけど…」



Aが生まれてきてくれた大切な日での本音。







『今日の寝言は、拳士すき〜って言ってたね笑


普段は言わないけどちゃんと好きなんだなって安心したよ。』




「……恥ずかしいから言わないだけなの、ほんとは大好きだよ。」



Aの寝言の話。









そして、







『ずっと、ずっっっと大好きだよ、A。』




「ん……へへへ、私も。大好きだよ、拳士。」








大好きのキス。





(ねーA、俺最近思うんだけどさ。)


(ん？なになに？)


(……絶対幸せにするから、俺と結婚してください。)


(……なに、それ…二人で幸せになろ。)





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遅くなってすいません…


こんな感じになりました！


ユカリさん、リクエストありがとうございました！

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