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見慣れない壁紙に見慣れない布団、見慣れないクローゼット..挙げたらキリが無い。取り敢えず事情を知ろうと、私は鼻歌が聞こえてくる方に向かう。
ドアを開けてリビングらしき別の部屋に入ると、直ぐ隣のキッチンにいるガクくんと目が合った。いつもは付けてるワックスの跡形もなく、サラサラしてそうな髪が下ろしてあって格好良い。
｢お、起きたかA。おはよう。洋服、そのまま寝たら皺が着いちゃいそうだから勝手に着替えさせちゃったけど大丈夫だったか？｣
『え、あ…うん。大丈夫』
初めて見る姿とその発言の内容に顔が熱くなる。よくよく見ると私が来ているものはオーバーサイズのTシャツで、そこからも彼の匂いがした。頭がパンクしちゃいそう。
何か他のことを考えなくてはと思考を逸らそうとしていると、ガクくんが朝食を運びながら話しかけてくる。いつもとは種類の違う、まるで砂糖を煮詰めたような甘ったるい声だった。
｢Aは、オレの事どう思ってる？｣
『ガクくんのこと..？』
コン、コンと食器をテーブルに置く音だけが部屋に響き、私の心臓が暴れ出す。本当の事を言っていいのか、駄目なのか。
いくら逡巡しても答えは出なくて、私はどっちつかずの答えを彼に伝えた。
『..普通に、好き、だよ』
男の人として、なんて付け足す勇気は私にない。
彼をちらりと見ると、不思議な笑顔を浮かべたガクくんと目が合った。
彼は私の方に近付いてきて、その瞳に吸い寄せられて動けない私の頬に手を滑らせる。また心臓が鳴った。
｢それは、ホストとして？..それとも、一人の男として？｣
『..いじわる、』
｢オレはAの事好きだぞ。..勿論、一人の女性として｣
『...っ』
心臓が飛び出してきそうだ。彼が私を好いてくれている―しかもそれが一人の女性として―事が嬉しくて、私は溢れそうな涙を堪えて声を絞り出す。
『わたし、も。ガクくんが、男の人として好き』
｢..嬉しい｣
ガクくんは、私が言うなり強く私を抱きしめた。顔上げて、と声が掛けられ、言う通りにするとキスが落とされる。甘ったるいリップ音が何度も部屋に響いた。
｢..ねぇ、A。君の居場所は今オレ以外に無いよな？｣
また一つ、私の思考を掻き乱すようにキスが落ちる。
｢だったら全部投げ出して、オレのところに居てくれないか？..君にはオレ以外、
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みそ漬けキュウリで殴る(プロフ) - 蒼空麗さん» お褒めの言葉ありがとうございます…！！こちらこそ読んでいただきありがとうございます！！そう思ってくださったのなら幸いです…泣 (2021年10月11日 15時) (
レス) id: ed00509d09 (このIDを非表示/違反報告)
蒼空麗(プロフ) - 愛おしさしかないですありがとうございます (2021年10月6日 16時) (レス) @page26 id: ee676be244 (このIDを非表示/違反報告)
みそ漬けキュウリで殴る(プロフ) - 狛々さん» 読んでいただきありがとうございます！！本当ですか！？めっちゃ嬉しいです…泣考察要素もありますのでぜひぜひ考察していって頂ければと思います！ (2021年10月6日 7時) (レス) id: ed00509d09 (このIDを非表示/違反報告)
狛々(プロフ) - １話読み進めるごとに一番右の星押してました。この作品を読むだけで頭がよくなった気がします!!!! (2021年10月5日 22時) (レス) id: 0c572bf162 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：みそ漬けキュウリで殴る | 作成日時：2021年10月5日 19時
