水端ノ湖 -Waterside sea- (ページ6)

今日:1 hit、昨日:1 hit、合計:2,362 hit

Deceive forest ページ6

憑訪ノ森、別名『Deceive forest』。

生きては帰れないと言われる森
肝試し程度で来たのがいけなかったのだろう。

…だが、今は迷っている暇など無かった。
嘘と本当が入り混じる森で混乱していては一向に進めないのだから。

オレは、辺りを再び見回した。
外灯も無く、人影もオレ達以外には見当たらない。

それどころか、道っぽい道すらも無いのだ。
"何かの理由"で、長年放置され、
"何かの理由"で、立ち入りを禁じられた。

所謂、禁断の場所でもある。
「…って言うか、あんた達の名前聞いてない。」
「うん。それもそうだから聞いていいかな。」
片方の女子が強気で言うと、もう片方の女子は少し弱気でそう言った。

『…分かった。オレ達言うからお前らも言えよ。……オレは、夏樹。
そこにいるのが冬紅。』

「私は、理恵。よろしく」
「えっと…私は、浬花と言います…」
オレが名前を言うと二人も名前を言った。
まぁ、当然であったが。

オレが冬紅の名前を先に言った時に
え？まって！
となったことは置いておく。

…何度も何度も、オレは気になってしまう。
この森の存在と、時間の進み方。
通常であれば24時間…だと思ったが、この森は時間が超スロー再生した様な場所だとか。冬紅は言う

だが気になる。
何故冬紅が知ってるのだろうか？
"此処を昔から見てきた子孫だから"
とか

本当に見てきたのだろうか？