第52話 ページ17
Side:You
淺間「ちか何やってんだよ、早く行くぞ!」
「ちょっと待ってよ大基!」
戻ってきた朝。いつもの風景。変わったのは私たちの間柄。
「ねぇ付き合うようになったんだからさ、手繋いでくれるとかないわけ?」
淺間「やだよ!めんどくさい。」
「何それ!あぁ何で私こんなヤツ好きになったんだろ…。」
あまりに大基が冷たくてすねてると、ぶっきらぼうに左手が差し出される。
淺間「ほらよ。」
「優しくないー(笑)」
淺間「しょうがねーだろ、こういう性格なんだから。文句あるなら繋がないぞ?」
「やだやだ、繋ぐ!」
大基の手を取ると、何故か目を反らす大基。
「何でそっち向くのよ。」
淺間「いいだろ、何だって。」
不思議に思って大基の顔を覗き込むと、真っ赤な顔をしている。
「大基顔真っ赤(笑)」
淺間「赤くねーし!」
「赤いから!手繋ぐだけで照れるとかどんだけピュアなのよ(笑)」
淺間「うるせー…///」
大基にこんな可愛い一面があったなんて。好き度が上がったかも。
学校に着くと玄関に直也がいる。繋がれた私たちの手を見て、ニコッと笑った。
直也「おはよちか、ちゃんと言えたんだね。」
「…うん///」
直也「よかったな大基。」
淺間「何が。」
直也「こうなりたかったくせに(笑)」
「大基ね、手繋いだだけで顔真っ赤にしてたんだよ(笑)」
淺間「おまっ、それ言うなって!」
直也「大基そんなキャラだったんだ(笑)その状態じゃこの先はちかがリードしなきゃダメかもね?」
「直也もそう思う?」
淺間「バカか!ちかぐらい余裕でリード出来るわ。」
「えーホントかなー?(笑)」
直也「出来ないに一票(笑)」
淺間「お前らマジ殴るぞ!」
ふざけ合いながら教室まで向かう。私たちをここまで導いてくれた直也には本当に感謝しかない。
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作者名:fs15nao | 作成日時:2019年3月28日 15時