第47話 ページ12
Side:You
あれ以来大基とはちょっとギクシャクしている。登校時間もずらすようになったし、部活中もほとんど話さない。こんなこと初めてだ…。
そんな異変にいち早く気づいた直也。帰り道で私にこう切り出した。
直也「ちか、大基とケンカでもした?」
「ううん、してないよ。どうして?」
直也「何かお互い避け合ってるように見えたからさ。」
「そういうつもりはないんだけど…。」
そりゃ不自然だよね…何も言わなくてもいつも一緒だったんだから。
直也「もしかしてひかりちゃんのことと何か関係ある?」
「えっ?」
直也「やっぱり。ちかわかりやすいもん。大基に至ってはちかとひかりちゃん両方避けてるしね(笑)」
直也って周りをよく見てるんだな…何でもお見通しみたい。
「大基ね、ひかりちゃんのことフッたんだって。で、何で?って必要以上に詰め寄ったりしちゃって…それできっと大基怒ってるかもな、とか思ったら何となく話しずらくなっちゃって…。」
直也「そっか。ちかが悪いなって思ってるなら、そのことちゃんと大基に話せばわかってもらえるよ。早く仲直りしなよ?」
下を向いて話す私に直也が笑顔を向けて、ポンポンと頭を撫でてくれた。直也ってホントに優しいな。
直也は「ちゃんと話せ」って言ってくれたけど、どうやって伝えればいい?今まではケンカしても自然に元に戻ってたから、今回はどうすればいいかわからない。このままじゃいけないのはわかってる。でも最近は大基のことを考えるだけで胸が痛い。苦しいよ…。
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作者名:fs15nao | 作成日時:2019年3月28日 15時