延長戦第69話 ページ9
Side:Mizuki
堀「ただいまー。」
ちか「お帰りなさい!」
玄関を開けた瞬間に、ちかが僕に駆け寄って抱きついてきた。
堀「うわっ、そんな走っちゃ危ないよ!」
ちか「だって早く会いたかったんだもん…。」
堀「3日間よく頑張ったね。」
頭を撫でてやると、えへへっと笑って僕の胸に顔をすり寄せてくるちか。そのおでこに僕はそのまま唇を落とす。
ちか「ねぇ、口にして?」
堀「ん?いいよ。」
ちかの顔を上げてキスをする。唇が離れると「もっと…」とせがむちか。
ちか「瑞輝くんが足りないのっ…。」
堀「その顔反則…。」
うるんだ瞳で煽るから、僕も止まらなくなって、何度も唇を合わせて舌を絡めると、ちかも僕の舌の動きについてくる。
やがてちかが酸欠になって、僕の胸板をトントンと叩くので、唇を離すと銀の糸が僕たちを繋いでいた。
堀「ごめん…やりすぎたね(笑)」
ちか「ううん、嬉しい…。」
肩で息をしながら笑顔を浮かべて僕に寄り添うちかの背中と肩を支えてソファーに移動した。
堀「そういえば明日ちか健診だよね。僕も一緒に行っていい?」
ちか「来てくれるの?男の人ってああいうとこ行くの恥ずかしくない?」
堀「そういうもんなの?僕はちかが心配だから着いていきたいなって。」
ちかのお腹を触ると、ちかもその上に手を重ねる。
堀「早く赤ちゃんに会いたいね。」
ちか「ねぇ瑞輝くんはどっちがいい?」
堀「どっちでも嬉しいけど、男の子がいいかなー。大きくなったら一緒に野球したいし。」
ちか「ふふっ、楽しみだね。」
そう言って微笑むちかはもう優しいママの顔。僕はちゃんとパパになれるかな。でもその前にちかのことをしっかり支えていかなきゃ。
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作者名:fs15nao | 作成日時:2018年11月4日 12時