延長戦第７７話 ページ17
Side:Mizuki
産後の経過も順調で、ちかはすぐに退院できた。その腕にはすやすや眠る結人。家族３人で初めて帰る我が家。
ちか｢結人、今日からここがあなたのおうちでちゅよー。｣
堀｢ちか赤ちゃん言葉になってる(笑)｣
ちか｢だって！何か無意識になっちゃうんだもん。お母さんには『赤ちゃん言葉はダメよ』って言われたんだけどね(笑)｣
結人を真新しいベビーベッドに寝かせて、２人でしばらく眺める。
堀｢カワイイね。｣
ちか｢ね？未だに信じられないなー、この子が私の子だなんて。｣
堀｢何言ってるの。あんなに大仕事したじゃん。結人のママはちかしかいないよ？｣
ちかを抱き寄せると、僕の肩に頭を乗せて寄り添ってくる。あー幸せな時間だなぁ…。
ちか｢私…ちゃんとママ、出来るかなぁ？｣
堀｢最初は誰だって不安だよ。僕もパパとしてちゃんとやっていけるかなってずっと考えてたし。でも何でも背負わないで、困ったら僕に頼ってよ。出来る限り僕も手助けするからさ。｣
ちか｢そんなこと言われたら、いっぱい甘えちゃうよ？｣
堀｢いいよ、たくさん甘えて？｣
ちか｢瑞輝くん頼もしくなったね…出会った頃とは別人みたい。｣
堀｢守るものが出来ると強くなるんだよ。ちかと結婚して、結人が産まれて、今それをすごく実感してる。｣
ちか｢瑞輝くん…私、幸せ。｣
そう言ってぎゅっと抱き着いてきたちか。
堀｢これからはちかと結人と３人で幸せになろうね。｣
ちか｢うん。瑞輝くん大好き！｣
堀｢僕も大好きだよ！｣
幸せを噛み締めるように、僕たちは唇を重ねた。
ちかと始まった『初恋』は僕にとって最初で最後の恋。これからもいろんなことが起きると思う。でも何があってもちかと結人と手と手を取り合って歩いて行くんだ。
Ｆｉｎ
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作者名：fs15nao | 作成日時：2018年11月4日 12時
