ボクの初恋延長戦４ (ページ13)

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延長戦第７３話ページ13

Side:Mizuki

もうすぐ予定日なので、ちかの身の回りの世話をするために、ちかのお母さんが家に来た。

堀｢お母さんのご飯、とってもおいしいです。｣

ちか母｢あらそう？お口に合ってよかった。｣

堀｢ちかのおいしいご飯はお母さん譲りなんですね。｣

ちか｢うん、料理の基礎は全部お母さんに習ったもん。｣

食事が終わると、テキパキと片付けを始めるお母さん。

ちか｢お母さん、片付けなら私やるから！｣

ちか母｢いいから、あんたは休んでなさい！瑞輝くんもそのまま食器置いといてね。｣

堀｢あ、はい…。｣

ちかとお母さんのやり取りを聞いてたら、クスッとしてしまう。ちかの世話焼きな性格もお母さん譲り、かな？

僕の出発時間が近づいて、ちかのいつもの甘えたさんが始まる。ソファーでくっついたまま、握った手を離さない。

ちか母｢ちか、そろそろ手離しなさい。瑞輝くん困ってるでしょ？｣

ちか｢だって…。｣

ちか母｢この子いつもこうなの？｣

堀｢はい…いつも、です(笑)｣

ちか｢あと５分…。｣

堀｢はいはい(笑)｣

寄りかかるちかの頭を撫でて、ギリギリまで甘えさせてあげる。予定より少し遅れて玄関へ。

堀｢じゃあお母さん、ちかのことよろしくお願いします。何かあったらすぐ連絡してくださいね。｣

ちか母｢はいはい、頑張って来てね。ほら、あんたも行ってらっしゃいくらい言ったら？｣

ちか｢うん…瑞輝くん、行ってらっしゃい。｣

堀｢行ってきます。何かあったら我慢しないでお母さんに言うんだよ？｣

今日はお母さんがいるから泣くのを必死で我慢していたちか。もう一度ポンポンとちかの頭を撫でて家を出る。このときの僕は、これから始まるちかの戦いをまだ知らなかった。