あてんしょんぷりーず♪CM

機長の私物 ページ1

【ﾊﾟﾘへ向かう飛行機の中】


A「そろそろﾌｧｰｽﾄｸﾗｽのお客様にお出しするｽｲｰﾂの準備をしましょうか？」

あゆみ「そうですね、ﾁｰﾌ。三崎さーん、冷蔵庫からｹｰｷを出してちょうだい！」

三崎「ﾊ、ﾊｲ！ただい…あぁ？！」

あゆみ「どうしたの？！」

三崎「先輩…すみません…っ！全部落としてしまいました…。」

あゆみ「何やってんのよ！あなたは！」

三崎「すみません！すみません！」

あゆみ「あのね！謝って済む問題じゃ」

A「待って。叱るのは後でいいわ。それより、他にお出し出来るものはないの？」

あゆみ「ﾁｪｯｸします。」

A「三崎さん、あなたも泣いてないで落としたものを片付けて。」

三崎「ﾊ、ﾊｲ！」

あゆみ「ﾁｰﾌ…」

A「どうしたの？なかったの？」

あゆみ「いえ…無くはないのですが…機長の私物の…ﾁｮｺﾚｰﾄしか…。」

A「機長の私物？見せて。」

あゆみ「え？！」

A「早く見せなさい！」

あゆみ「ﾊｲ！」



冷蔵庫から持ってくるあゆみ。



A「ｼﾞｬﾝﾎﾟｰﾙ・ｴｳﾞｧﾝのﾎﾞﾝﾎﾞﾝﾁｮｺﾚｰﾄ…(怒)あのﾊﾞｶ機長、勝手にこんなものを持ち込むなんて…。」

あゆみ「ﾁｰﾌ…まさかこれをお出しするんですか…？」

A「ええ。ﾁｮｺﾚｰﾄを全部ﾚﾝｼﾞで溶かして、ｺｰﾋｰ用の生ｸﾘｰﾑとｺｺｱﾊﾟｳﾀﾞｰでﾄﾘｭﾌにしてお出ししましょう。」

三崎「え？！溶かしちゃうんですか？！超高級ﾁｮｺﾚｰﾄですよ？！」

A「だってこのままお出しするわけにはいかないでしょ？三崎さん、お菓子作り得意だったわよね？任せるわ。」

あゆみ「ﾁｰﾌ…いいんですか？勝手に使っちゃって…。あの機長…ﾁｮｺﾚｰﾄがないとすっごく機嫌悪いんです…。」

A「たかがﾁｮｺﾚｰﾄ１つもで女々しい男ね。あゆみさん、責任は私が取ります。」



【ｺｯｸﾋﾟｯﾄ】

淳「ﾊｱｧ…ﾊﾟﾘかぁ。僕、ﾊﾟﾘのﾌﾗｲﾄ初めてなんですよね！ﾜｸﾜｸしますよ！やっぱ、綺麗ですか？ﾊﾟﾘｼﾞｪﾝﾇは！」

ﾁｬﾝﾐﾝ「そうだなぁ。ま、今回のﾌﾗｲﾄで一緒のCAよりﾏｼだな(笑)」

淳「てか、CAってみんなあんな感じなんですか？なんか可愛くないですよね。僕らに冷たいし。」

ﾁｬﾝﾐﾝ「だろ？ｷﾂｲんだよ性格が！可愛げねえの！」

淳「そんなこと言って、機長、仲いいじゃないですか。いつもﾌﾗｲﾄ一緒のCAと。」

ﾁｬﾝﾐﾝ「あゆみか？」

スイーツの怨みは恐い？→

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す