愛した彼は、人ではありませんでした。 (ページ25)

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「…あー、大丈夫？」

『うん。どこも問題ない。…それより、あなたどうやって私の隣にきたの？』

「少し前からいたさ。」

『…いいえ、あなたは自分の車のそばにいたのよ。…それなのに、一瞬で私の隣にきた。』

「…君は事故のショックで記憶が少しずれてるんじゃないかな。」

『いいえ。意識ははっきりしてるわ。…それに、私みたもの。』

「……何を？」

『…テヒョン、あなた、…………素手で車をとめてた。…どうやって？』

「…君は何も知らなくていい。感謝だけしてくれればそれで十分だ。」

『ありがとう。感謝はしてるわ。……でも私は真実を知りたいの。』

「俺は何も話さない。……君は知らなくていい。」

『待っ……「A！！帰るよ！！」…兄さん。』

テヒョンは背を向けて歩いて行ってしまい、私は会計がすんだ兄さんと家へ帰った。