愛した彼は、人ではありませんでした。 (ページ12)

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次の日。

今日はあいにくの雨で、ってまぁ昨日は曇ってたんだけど。

2限は生物の講義。ここでは理科系の科目が物理・化学・生物から選べて、

それぞれ定員があるから転校生の私は余っていた生物になった。

「君が転校生のキム・Aだね？座席は基本自由だけど、…あぁ、あそこが空いている。

ほら、あの席に座りなさい。」

先生の指す方向を見ると、

テーブルは基本2人席になっていて、その空席の隣には

……キムテヒョンが座っていた。

冷静に、落ち着いて座席に近づく。

するといきなりキムテヒョンは顔をしかめ、手で鼻と口をおさえた。

『…？』

どうしたんだろう。私、変なにおいするかな。

しょうがないから席に座り、服のにおいを嗅ぐ。

今日の朝ごはんは兄さんが作ってくれてて、……ごま油のにおいするかな。