第317話 ページ33
リベラside
コンコンと控え室のドアをノックし、許諾の声を聞いてからゆっくりとドアを開ける。
リベラ「失礼します。」
中に入ると、ラサゴベアの他に人はいなかった。
リベラ「...SPはどこに?」
ラサ「彼らの仕事はここまでです。ここまでくれば私も自分の魔力で守れますからね。」
...ということは、今ここにいるのは私だけ。
私は少し緊張の糸を緩めた。
ラサゴベアが座る椅子の横に立ち、いつでも命令を受けられるようにする。
すると、ラサゴベアが小さな声で話した。
ラサ「...こないだは気づかれませんでしたが、今日は当然キーピング・アルジャーノンも出席しています。出来る限り近づかないようにして下さね。もし近づいても、絶対に見抜かれないように。」
リベラ「...はい。心得ております。」
それは私も既に思っていた。
完全復活していると言う前に出会ってしまったら、計画が崩れるかもしれない。
最大限の注意を払っておかなければ...。
ラサゴベアが書類仕事をしているのを横目で見ながら、頭の中でイメージトレーニングをしていると、突然部屋のドアがノックされた。
ラサ「はい。どうぞ。」
ラサゴベアの言葉を受けて、開いたドアの向こうにいたのはミークだった。
彼はドアを閉めるなり美しい姿勢で言った。
ミーク「会場の準備が整ったようです。そろそろご移動ください。」
するとラサゴベアはカタリ、と万年筆を机の上に起き、書類をまとめ出した。
ラサ「さあっ...行きますか。」
私はラサゴベアの言葉に、はい、と返事をしてから荷物を持った。
ミークはすぐにドアを開け、ラサゴベアを通す。
私はいつもより早めに歩くラサゴベアの背中をすぐに追いかけた。
...ミークはこのあとこの部屋で待機。
私はドアを開けたままにしてくれたミークに一言お礼を言って、部屋を出た。
ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー
ラサ「では。ここで。」
リベラ「はい。行ってらっしゃいませ。」
大会議場の前でラサゴベアは立ち止まり、私にそう言った。
私は荷物を彼に手渡し、頭を下げる。
ヴァレットとしてラサゴベアに接するのはこれで最後...。
大会議場の中にラサゴベアが入り、ドアが閉まったのを確認してから、頭をあげた。
リベラ「ふぅ...。」
中々長かった使用人としての仕事。
いかに大変かも知った。
とてもいい経験になった。
ヴァレットとしての仕事...
これにて終了。
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fruit(プロフ) - neruさん» こんな古くて長すぎる作品を読んでくださって、本当にありがとうございます!!番外編の件、リクエストすごくすごく嬉しいです!!もちろんお受け致します!逐一公開しようと思いますのでお気に入り登録等で通知を受け取ってくださると嬉しいです。しばしお待ちください! (2021年6月30日 14時) (
レス) id: b2a1d0f311 (このIDを非表示/違反報告)
neru - 凄く面白かったです！もしできたら続編・・・というより番外編を作っていただけないでしょうか？夢主が帰ってきた後と結婚した後で時間が空いているのでその間どんな感じだったのか知りたいです！ (2021年6月30日 6時) (レス) id: be91a01192 (このIDを非表示/違反報告)
fruit(プロフ) - 葵 林檎さん» 素敵なコメントありがとうございます!!時間はかかっていますが少しずつ直している最中です。言い回しが変わったりバッサリカットしたりしているのでぜひ何度でも見返してみてください!ありがとうございました! (2021年2月27日 4時) (レス) id: b2a1d0f311 (このIDを非表示/違反報告)
葵 林檎 - このお話、とても好きだなああぁ、と心の底の根っこから思います！ 私はファンタジーがめちゃ大好きなので、もう、何度も読み返します！！ 素敵なお話を作っていただきありがとうございます…！ (2021年2月16日 21時) (レス) id: 2561b1222b (このIDを非表示/違反報告)
fruit(プロフ) - 愛流鈴さん» お返事大変遅くなり申し訳ありません...!このコメントを拝読して、すごくテンションが上がっております！私自身、あまり自信がなくて作品削除も考えていたのですが、コメントを読んで、この作品は残しておこうと思うことができました。本当にありがとうございました!! (2020年9月17日 12時) (レス) id: 332baaf975 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：fruit | 作成日時：2018年7月1日 7時
