第310話 ページ26
リベラside
リニャーノと共にひとしきり泣いた後
私はリニャーノから離れた。
彼女はとても悲しそうな顔をしていた。
私は鼻をすすって言った。
リベラ「リニャーノ。本当にありがとう。私はあなたに感謝しかしてないわ。どうか、どうか私のことを忘れてほしい。今回のことを悔やんで、背負って欲しくない。どうかっ...お願いっ...」
私は深く頭を下げた。
少し間が空いて、リニャーノの声が聞こえてくる。
ユラス「絶対に嫌だ。」
...え?
私は思わず顔を上げた。
するとリニャーノは力強い目つきで私を見ながら言った。
ユラス「私はなんとしてもお前を取り戻す。これからは堂々とファナッカに通い、ラサゴベアに交渉し続ける。１回背負った任務は、必ずやり遂げる。だから...リベラも、それまで地球で踏ん張って生きてくれ...」
リベラ」リニャーノ...」
ああもう
リニャーノって人は
どこまでお人好しなのか
リベラ「うんっ...頑張るねっ...!」
私は笑顔でそう返した。
瞬間
あの感覚が再び
蘇ってきた。
リベラ「っ!?」
ユラス「リベラ!!」
しかしいつもと同じ感覚。
今回もきっと1度魔力を出してしまえば、元に戻ることは確実だった。
それでも
せっかく体に魔力が溜まったなら
最後に
母様と父様が残した力を...
私は咄嗟に魔力を出す構えをする。
それを見て、リニャーノは危険なので遠くに離れた。
...と思ったが
彼女は微動だにしなかった。
私はすぐに声をかけた。
リベラ「リニャーノ...?今から魔力出すから離れ」
ユラス「どうせ最後だ。最後ぐらい近くで見守らせてくれ。」
リニャーノは私の言葉を制してそういった。
最後
最後に
どうせなら
私に残る魔力を
全部出し尽くしてしまおう。
リベラ「はあっ....!!!!」
私は体にぐっと力を込めて
魔力を放出した。
そしてその後には
案の定
体が魔力で満たされる感覚はなかった...。
リベラ「...今までで1番、勢いあったね。」
ユラス「ああ。お前が成長した印だ。」
私たちはお互い見つめ合い、ふふっと笑いあった。
私は深呼吸をして、リニャーノに向く。
リベラ「それじゃ...明日も早いし。今日はそろそろ。」
私がそう言うと、リニャーノは哀しそうな顔をして言った。
ユラス「そう...だな。」
私は感情を押さえつけて言う。
リベラ「最後に、ファナッカまで送り届けてほしいな。」
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fruit(プロフ) - neruさん» こんな古くて長すぎる作品を読んでくださって、本当にありがとうございます!!番外編の件、リクエストすごくすごく嬉しいです!!もちろんお受け致します!逐一公開しようと思いますのでお気に入り登録等で通知を受け取ってくださると嬉しいです。しばしお待ちください! (2021年6月30日 14時) (
レス) id: b2a1d0f311 (このIDを非表示/違反報告)
neru - 凄く面白かったです！もしできたら続編・・・というより番外編を作っていただけないでしょうか？夢主が帰ってきた後と結婚した後で時間が空いているのでその間どんな感じだったのか知りたいです！ (2021年6月30日 6時) (レス) id: be91a01192 (このIDを非表示/違反報告)
fruit(プロフ) - 葵 林檎さん» 素敵なコメントありがとうございます!!時間はかかっていますが少しずつ直している最中です。言い回しが変わったりバッサリカットしたりしているのでぜひ何度でも見返してみてください!ありがとうございました! (2021年2月27日 4時) (レス) id: b2a1d0f311 (このIDを非表示/違反報告)
葵 林檎 - このお話、とても好きだなああぁ、と心の底の根っこから思います！ 私はファンタジーがめちゃ大好きなので、もう、何度も読み返します！！ 素敵なお話を作っていただきありがとうございます…！ (2021年2月16日 21時) (レス) id: 2561b1222b (このIDを非表示/違反報告)
fruit(プロフ) - 愛流鈴さん» お返事大変遅くなり申し訳ありません...!このコメントを拝読して、すごくテンションが上がっております！私自身、あまり自信がなくて作品削除も考えていたのですが、コメントを読んで、この作品は残しておこうと思うことができました。本当にありがとうございました!! (2020年9月17日 12時) (レス) id: 332baaf975 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：fruit | 作成日時：2018年7月1日 7時
